ダム再開発などの事業を自治体に代わって国や水資源機構が工事を実施する制度を盛り込んだ河川法と水資源機構法の改正案が5月12日に衆院で可決されました。新規のダム建設が困難になってきたので、国や水資源機構のダム建設部門を維持するため、県管理のダムも県に代わって再開発を進めようということではないでしょうか。

◆2017年5月17日 日経コンストラクション
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/cntnews/15/00811/
ーダム再開発を国が代行、技術力不足の自治体を支援ー

 ダムの再開発や河川の災害復旧などの事業で、施設を管理する都道府県や政令市に代わって国や水資源機構が工事を実施する制度を盛り込んだ河川法と水資源機構法の改正案が5月12日、衆院本会議で可決、成立した。改正法は5月中に公布、6月中旬に施行される見込みだ。

(写真)高度な技術を要する工事として国土交通省が挙げた鶴田ダム再開発事業。左は提体の削孔、右は水中施工による仮締め切り。このダムは国管理だが、都道府県管理のダムで同様の工事を実施する場合は代行の対象となる(資料:国土交通省)

 都道府県などで土木職員が不足していることから、高度な技術を要する工事を対象に国などが事業を代行できるようにした。近年の豪雨災害で、ダムなどの河川施設で再開発需要が高まっていることに対応する目的もある。

 高度な技術力を必要とする工事として、洪水調節機能を高めるダム再開発事業で、既存の提体を削孔して放流管を増設するケースが挙げられる。堆砂対策で構築するバイパストンネルなどの工事も対象となるとみられる。

 都道府県が管理する治水目的のダムは全国に434カ所ある。このうち再開発に高度な技術力を要するダムが国交省による代行の対象になる。水資源機構が代行できる事業は、水資源開発基本計画を既に決定している利根川、荒川、豊川、木曽川、淀川、吉野川、筑後川の7水系の河川に限る。同水系にある自治体管理の治水ダムは29カ所ある。

 工事を代行した場合の費用負担は、都道府県などが工事を実施したときと変わらない。国が交付金や補助金相当額を負担し、残りを都道府県などが負担する。

 自治体管理のインフラで、高度な技術を要する工事を国が代行する制度としては、橋などを対象とした修繕代行がある。13年の道路法改正で新たに導入された制度で、既に福島県三島町の三島大橋などに適用されている。 山崎 一邦=フリーライター [日経コンストラクション〕