吾妻川右岸の中腹に造られた川原湯地区の打越代替地は、広大な造成地に共同湯の王湯会館と旅館と民宿4軒が営業中です。今年新たに水没予定地の温泉街から移転する旅館もあり、観光地としての地域振興が課題です。

 このほど新聞で取り上げられた大樹群は、国の名勝・吾妻渓谷と共に生きてきた川原湯ならではの豊かな自然の一部です。
 八ッ場ダム事業では、これまで大量の樹木が伐採されてきました。水没予定地にはまだこれから切られる木もたくさんあります。打越代替地は八ッ場ダムの本体工事現場と隣接し、打越代替地と吾妻渓谷を結ぶ山中の遊歩道も本体工事を理由に閉鎖中です。ダム事業による自然破壊は、観光にも大きな影を落としてきましたが、自然がすべて消え去るわけではありません。
 川原湯の人々の自然への思いが生かされることを期待したいと思います。

◆2016年2月11日 読売新聞群馬版より
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ー「八ッ場」に大樹群 代替地隣で発見 カツラやケヤキ 町 保存方針ー

 長野原町の八ッ場ダムの代替地付近で、カツラとケヤキの大樹群が見つかった。長野原町も調査しており、「八ッ場ダム周辺の豊かな自然環境を示す大切な証拠」として残していく方針だ。

 昨年4月26日、同町川原湯地区の打越代替地に隣接する金華山地区の山中で、同町文化財調査委員の豊田拓司さん(64)が散策中に見つけた。半径100メートルの範囲に根回り3.2~9メートルのカツラが少なくとも8本、根回り5メートルのケヤキが一本ある。高さは数十メートルに及び、カツラの根は最大12本つながっている。
 長野原町教育課も昨年4月に現地を調査し、大樹群を確認した。

 樹齢は不明だが、同町が植物の専門家に聞いたところ、森林が伐採され、最近は大樹群が少なくなっており、半径100メートルの範囲に10本程度あるのは珍しいという。近くに吾妻川に注ぐ沢があり、そのきれいな水で育ったと見られる。
 打越代替地は八ッ場ダムに沈む川原湯温泉街や住宅の移転地。吾妻川より約90メートル高い場所にあり、大樹群の場所は10分程度山中に入る。立ち入る人はいなかったが、代替地ができたことで、山中に人が入るようになり、見つかったという。大樹群の場所は保安林で開発はできないが、個人の責任で入山は可能だ。

 発見した豊田さんは、2014年6月に代替地で再開した「やまた旅館」の経営者。大樹群の写真を館内に掲げて、宿泊客にPRしている。豊田さんは「元気な樹木で驚いた。新たな観光資源になれば」と期待している。

—転載終わり—

 水没予定地にある川原湯温泉街の泉源近くに聳えるケヤキの大木 2014年5月24日
ケヤキshuku

 川原湯温泉街のカツラの若木 ハート形のベビーリーフ 大沢の脇 2015年4月12日
カツラの木のベビーリーフ.jpgs

 横壁諏訪神社の大ケヤキ 樹齢600年、長野原町指定天然記念物であったが、八ッ場ダム関連事業により2009年伐採 写真左=2005年5月27日  右=2009年4月5日
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 参考ブログ http://www.hitozato-kyoboku.com/yokokabe.htm