今朝の上毛新聞一面に、国交省が昨日発表した来年度(2017年度)概算要求に八ッ場ダム346億円が盛り込まれたことを報じています。
 八ッ場ダム事業の予算は2014年度99億円、2015年度119億円、今年度222億円とウナギ登りに増加してきましたが、今回の概算要求は8月12日に公表された事業費720億円の増額を織り込んで、一段と高額になったようです。
 9月以降、八ッ場ダムの関係都県の議会では、事業費増額を求める八ッ場ダム基本計画の第5回変更案を巡って審議が行われる予定ですが、上毛新聞は「各都県は早ければ9月の議会での議決を経て、賛否を回答する方向で調整している」と書いており、八ッ場ダムを推進する自民党が圧倒的に優勢な首都圏一都五県で9月議会の開会前に事業費増額を受け入れるための「調整」が進められていることが伺えます。

 記事を転載します。
 なお、記事中、「(八ッ場ダム)本体のコンクリート打設が6月から始まっており」と書かれていますが、コンクリート打設が始まっているのは8月現在になってもダム本体の下流側の減勢工部のみです。八ッ場ダム本体のコンクリート打設は6月に開始される予定でしたが、堤体部では4月に完了すると国交省八ッ場ダム工事事務所が説明してきた基礎岩盤の掘削工事が終わっていません。8月12日に国交省関東地方整備局が発表した計画変更案についての説明(事業評価監視委員会・配布資料20ページ)によれば、「除去が必要な基礎岩盤の弱層部が想定より深かったこと」から、掘削量が増大するとのことで、堤体部のコンクリート打設の開始は大幅に遅れる見込みです。

◆2016年8月30日 上毛新聞  (ネット記事は紙面記事の冒頭部分です。)
http://this.kiji.is/143174363303052795
ー八ッ場に347億円 国交省概算要求ー

 国土交通省は29日、2017年度予算の概算要求を発表した。長野原町で建設が進む八ッ場ダムは、本体工事を含む事業費として、16年度当初予算比で56%増の346億円を盛り込んだ。概算要求の総額は15%増の6兆6654億円。

 八ッ場ダムは6月から本体のコンクリート打設が始まっており、同省は「19年度までの完成に向けて必要な経費を計上した」と説明した。事業費には地方公共団体の負担分も含まれている。
 県特定ダム対策課は「必要額が予算要求されたと理解している。県としては引き続き、1日も早いダムと生活再建事業の完成を要望していく」とした。

 概算要求全体では、経済成長に繋げるための道路や空港などのインフラ整備や、地方への訪日外国人旅行者の誘致、防災関連に力を入れる。
 防災関連では、水害や土砂災害、火山対策としてハザードマップ作成や河川堤防の改修などに25%増の5673億円、南海トラフ巨大地震、首都直下地震対策として公共施設や下水道の耐震化などに46%増の2235億円を盛り込んだ。
 
 八ッ場ダムを巡っては、同省が今月12日、完成までの総事業費を約720億円増の約5320億円とすると発表。事業費の一部を負担する6都県などに意見照会している。各都県は早ければ9月の議会での議決を経て、賛否を回答する方向で調整している。

◆2016年9月1日 毎日新聞群馬版
 http://mainichi.jp/articles/20160901/ddl/k10/010/166000c
ー八ッ場ダム 来年度予算の県負担分16億2000万円 事業費全体で346億円ー

 長野原町に建設中の八ッ場(やんば)ダムの建設事業費を巡り、2017年度予算案の県負担分は約16億2000万円に上ることが、県の試算で分かった。国土交通省が8月29日に発表した17年度予算案の概算要求によると、事業費は全体で346億円で、16年度当初予算比56%増。群馬を含む1都5県などが一部負担を求められる見通し。

 県特定ダム対策課によると、事業費には、19年度完成に向けた本体工事費と生活再建に必要な費用が含まれる。

 国交省が8月12日に発表した計画変更案によると、事業費を約720億円増額するとし、この346億円も含まれる。計画変更手続きは5度目で、変更するには関係自治体の了承が必要。変更が実現すれば、事業費は当初の約2・5倍の約5320億円に上る。【鈴木敦子】