さる8月21日、しんぶん赤旗に掲載された記事を転載します。当会の事務局メンバーが紹介されています。

◆2016年8月21日 しんぶん赤旗首都圏版
ー八ッ場ダム事業費720億円増額 複雑な地質 計画自体に問題が 群馬「八ッ場あしたの会」秋本千晶さんー

 国土交通省は12日、群馬県長野原町で建設中の八ッ場ダムの事業費を約720億円増額して約5320億円にする計画変更案を発表しました。変更案の問題点について、工事中止を求めている「八ッ場あしたの会」の秋本千晶さん(44)に聞きました。秋本さんは前橋市でピアノを教えています。今年、八ッ場あしたの会が事務局長の代わりに置いた3人のチーフの一人です。(勅使河原千尋)

 今回、増額の要因が、資材や人件費の高騰という社会状況の変化によるものが多かったといわれていますが、注目してほしいところは、地すべり対策や本体工事費の大幅増額です。これは八ッ場ダム計画そのものの問題点が露呈したことを示しています。

 さらなる増額は
 ダム堤体部の地質が予想以上に複雑だったことが分かります。以前、専門家から「ダムは掘ってみないと造れるか造れないか分からない」と聞きました。今回掘ってみたら予想以上に地質が違い、予定通りにはいかなくなったのではないでしょうか。
 ダムは一年の間に水位の上下があり、それがダム湖周辺の地すべりの要因になります。他のダムと違って、八ッ場ダムの周辺は、30メートル以上の盛り土をして造られた代替地があります。今回、720億円もの増額がありましたが、今後も増額がされるかもしれませんし、ダムができてからもいろいろ問題が出てくるのではないかと思っています。
 ここまで来てしまったけれども、ダム建設は止めてほしいし、地元の人たちが落ち着けて暮らせるようにしてほしいです。
 水没予定地に暮らしていた人たちは、八ッ場ダム問題を心の内に抱え、話したがりません。周りに相談する人がなく、家族でも意見が違い孤立している人もいます。私は、そういう人の相談相手になって支えていきたい。

 自然豊かな土地
 八ッ場ダム問題に関わったのは3年前です。「八ッ場あしたの会」事務局の渡辺洋子さんを紹介されて、会議に出て通うようになり、自然豊かな現地がすごく好きになりました。
 反対闘争の歴史を綴った『湖底の蒼穹(そら)』(故豊田嘉雄氏著)を読み、地元の人と知り合うようになって、今もこんな大変な思いを心に抱えて生きている人がいるんだと思い、私に何ができることがあればしていきたいという気持ちで活動してきました。
 現地に行くたびに、違う自然の姿を発見できます。こんなすてきなところを水に沈めたくありません。建設予定地には、群馬県で絶滅危惧種に指定されている花「カザグルマ」の自生地があります。この花を私は残していきたい。