明日の東京高裁での判決の記事を転載します。

◆2013年3月28日 朝日新聞群馬版

http://www.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20130328100580002.html

 -あす控訴審の初判決ー

 八ツ場ダムへの建設負担金支出は違法として群馬など6都県に公金支出差し止めを求めた住民訴訟で、東京都分の控訴審判決が29日午後、東京高裁(大竹たかし裁判長)で言い渡される。

 提訴から9年で初の控訴審判決。同高裁で進行協議中の群馬など5県の住民訴訟にも影響しそうだ。

 八ツ場ダムは国直轄の多目的ダム。国内のダムで最大の4600億円の総事業費は、特定多目的ダム法に基づき、うち約2600億円を6都県などが受益の度合いに応じて負担する。

 6都県の住民は「八ツ場ダムでは治水・利水などの利益はない」として2004年に各地裁に提訴。だが、各地裁は「八ツ場ダムによる水源の確保が必要だとする判断は、合理的な裁量の範囲内」とした09年5月の東京地裁判決など、いずれも訴えを退けた。

 控訴審は、東京都分のみ昨年6月に弁論が始まり、都民38人が都による472億円の負担を「過大投資で違法」などと主張。「八ツ場ダムでは、カスリーン台風が再来しても下流部の水位低下は数センチ」「都の水道需要は92年以降減っている」と不要論を展開した。

 都や国土交通省の幹部の証人申請を高裁が認めず、原告側は裁判長ら3人の忌避を申し立てたが、その後の特別抗告を含め最高裁は棄却。都側は特段の反論をせず、昨年12月結審した。

 提訴から9年が経った。2009年に民主党政権は中止を掲げたが、その後建設再開を表明。昨年末に自公が政権に戻り、国土交通省は、上位計画に当たる利根川・江戸川河川整備計画の策定を急ぐなど、ダム本体着工の準備を着々と進める。

 国や6都県に「お墨付き」を与えるのか、「待った」をかけるのか。控訴審判決は、事業の今後も左右する。(小林誠一)