群馬県内の公共工事で大量に使用されてきた有害な鉄鋼スラグについて、今朝の上毛新聞に県の今後の対応を伝える記事が掲載されました。これは共同通信の配信記事のようです。
http://www.47news.jp/localnews/gunma/2015/07/post_20150714125407.html

 記事全文を紙面記事より転載します。

◆2015年7月14日 上毛新聞社会面
ースラグ問題 県、刑事告発を検討  業者、無許可で産廃処理?ー
 鉄鋼メーカー、大同特殊鋼の渋川工場(群馬県渋川市)の鉄鋼スラグが県内の公共工事で使われ、一部で環境基準値を超えたフッ素や六価クロムが検出された問題で、同工場からスラグを引き取った県内の業者が産業廃棄物処理に関し無許可だった疑いがあるなどとして、県は廃棄物処理法違反容疑などで県警に刑事告発することを視野に詰めの調査に入った。関係者への取材で13日分かった。

 問題をめぐっては、国が発注した国道17号上武道路や八ツ場ダム(長野原町)の関連工事などで、同工場から排出されたスラグが使われたとみられる現場の一部から、基準値を超えたフッ素や六価クロムが検出された。県や前橋、渋川両市の土木工事などでも基準値超のフッ素などが検出された。
 一方、同工場はスラグの再利用のための建設資材として業者に売る際に、販売価格よりも高額の費用を支払う「逆有償取引」をしていた。販売側が費用負担する逆有償取引は「引き取り代金」の性格を帯び、不適切な産業廃棄物処理形態とみなされることがある。
 関係者によると、県は基準値超のフッ素などが検出された点や、逆有償取引の状況などを踏まえ、問題のスラグが実質的に産業廃棄物にあたるかどうか、近く最終判断するとみられる。
 県は2014年1月に同工場を立ち入り調査し、スラグが産廃にあたるかなどを慎重に調べている。15年2月の県議会一般質問で県は「調査は大詰め。「結果が得られ次第、速やかに公表したい」としていた。

— 転載終わり—

 記事にもあるように、有害スラグは八ッ場ダム事業でも使用されたことが判明しています。昨年8月、毎日新聞が一面トップ記事で八ッ場ダム予定地住民の移転代替地に有害スラグがあることを報道して以来、スラグ問題は八ッ場ダム問題の一つとなってきました。
 有害スラグは大同特殊鋼渋川工場から搬出されたことはすでに何度も報道されていますが、搬出した有害スラグを公共工事で大量に使用してきた佐藤建設工業は、いまだに自らの犯罪を認めておらず、報道でも会社名は伏せられたままです。

 大同特殊鋼渋川工場と佐藤建設工業による有害スラグ問題を追及してきた市民オンブズマン群馬のブログには、今朝の記事の解説も掲載されています。
 http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1665.html
【速報】大同有害スラグを斬る!…本日の上毛新聞朝刊が報じた刑事告発検討記事で焦点となる群馬県の重い腰

 八ッ場ダム事業による代替地の造成工事では、大きな沢を埋め立てた30メートル以上の高盛り土の宅地がいくつもあります。どこに使われているか不明な大量の有害スラグは、これらの盛土造成に使われた可能性がありますが、国交省による調査はこの問題に踏み込んでおらず、疑惑は解明されていません。