熊本県人吉市で開かれた集会の記事を転載します。

2013年4月8日 熊本日日新聞
 http://kumanichi.com/news/local/main/20130408002.shtml

 -「ダムによらぬ治水を」 人吉市で市民が研究会ー

 ダムによらない治水の在り方を市民団体が検討する「脱基本高水治水」研究会の発足集会が7日、人吉市で開かれた。川辺川、立野の両ダムの建設に反対する市民ら約20人が、議論を交わした。

 「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」が呼び掛けた。国などがダムや堤防を整備するにあたり、事業の根拠や規模の基準となる基本高水(大洪水時に想定される河川の最大流量)の問題点を協議する。

 京都大の今本博健名誉教授(河川工学)が「基本高水をもとにした治水では、その想定を超えた洪水に対応できない」などと指摘。「河床の掘削や堤防補強など実現可能な対策を進めていく治水が求められている」と述べた。

 群馬県の八ツ場ダム建設に反対する市民団体「八ツ場あしたの会」の渡辺洋子事務局長による基調報告もあった。今後、継続的に研究会を開き、議論した内容を冊子にまとめる。(後藤仁孝)

◆2013年4月9日 人吉新聞
 http://www.hitoyoshi-press.com/local/index.php?intkey=9609

 -「脱基本高水治水を提起」 専門家ら招き初の研究会 川辺川ダム建設反対の住民団体ー

 川辺川ダム建設に反対する住民団体、清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会(緒方俊一郎・岐部明廣共同代表)は6、7の2日間、人吉市で「脱基本高水治水」の研究会を開催。基本高水から脱却し、実現可能な治水対策積み上げや河川法改正を求めるアピール文をまとめ、全国へ脱基本高水治水を提起していく。
 基本高水は、河川の治水対策を計画する上で基礎となる洪水時の最大流量。治水ダムの規模を決める根拠にもなっており、川辺川ダムでは人吉地点で毎秒7000㌧で設定されている。
 同会は、同ダムをめぐる住民討論集会など長年にわたる検討の結果、基本高水による治水は問題が多いとして脱基本高水治水を提起。この考え方について議論する場として今回初めて研究会を開催した。
 同市上青井町の人吉旅館であり、会員や各地でダム問題に取り組む専門家や研究者ら約20人が参加。緒方代表が「意見を出し合い問題点を明らかに」と呼び掛け、同会の黒田弘行さんが基本高水の問題点を提起。
 「想定された一定量の洪水をダムと川に閉じ込める技術であり、ダムをつくるために設定された洪水量。想定外の洪水が発生すれば被害を甚大にする。脱基本高水治水は川を住民に取り戻す取り組み」と説明。
 続いて、八ツ場ダム問題に取り組む八ツ場あしたの会の渡辺洋子事務局長、水源開発問題全国連絡会の遠藤保男共同代表、京都大学の今本博健名誉教授の3人が発表。
 今本名誉教授は「非定量治水」の提唱者で、「脱基本高水が、基本高水によらない治水を目指すものなら非定量治水にほかならない。非定量治水は、いかなる洪水も対象とし流域全体で受け止める。対策はできることからやり、堤防を切れないよう補強すること」などとアドバイス。出席者を交えて討議し、全国へ向けたアピール文などをまとめた。
 同会では、今夏以降にも2回目の研究会開催を予定。また、今回の議論やアピール文は会のホームページに掲載し、全国に発信していくことにしている。

 ~~~転載終わり~~~
 
 この研究会でとりまとめられた「川辺川アピール」は、こちらのページに掲載しています。
事務局だより:川辺川アピール「脱・基本高水治水」

 研究会を主催した「「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」(略称:手渡す会)のブログはこちらです。
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