今朝の上毛新聞は一面で、八ッ場ダム基本計画の5度目の変更(事業費の再増額)について、国と共に事業費を負担する関係6都県が同意する意向であることを伝えています。
 八ッ場ダムの事業費を現計画の4,600億円から5,320億円に増額する計画変更案は、8月12日に記者発表されましたが、国交省関東地方整備局は関係6都県にすでに4月28日に増額の意向を伝え、増額の主な要因について説明していたことが明らかになっています。その後、関係都県は合同で調査をし、増額の内容を詳細に確認したとして8月に報告書をまとめていますが、報告書を見ると、当初から同意の意向であったことが伺えます。

 関係都県が八ッ場ダムの計画変更に同意するには、各都県の議会の議決を得る必要がありますが、いずれの議会も八ッ場ダムを推進してきた自民党が圧倒的に優勢であり、同意にブレーキをかける状況にはありません。
 今回の計画変更には、八ッ場ダム本体工事の問題、ダム湖予定地の地すべりの問題、更なる工期延長と事業費増額の可能性など、八ッ場ダム事業の今後を決定づける重要な問題が含まれています。各都県の議会で、どこまで問題の真相が明らかにされるでしょうか。

◆2016年9月22日 上毛新聞
ー八ッ場ダム事業費増額 関係6都県が同意ー

 八ッ場ダム(長野原町)の総事業費を増額する基本計画の変更が国土交通省から示されたことを受け、事業費を一部負担する本県など関係6都県のうち、変更への賛否を明らかにしていなかった埼玉、東京、栃木の3都県が同意する方針を固めたことが21日、分かった。6都県はいずれもコスト縮減や工期順守などを求める意見を付け、変更に同意する議案を9月中に開会する各議会に諮ることになった。

 上毛新聞の取材に対し、都県側が明らかにした。八ッ場ダムを巡っては国交省が8月、総事業費を約720億円増額して約5320億円とする計画変更を千葉、茨城を含む6都県などに提示し意見照会。都県側は共同で増額分の根拠などを検証してきた。

 群馬は変更に同意することを決め、20日に開会した県議会第3回定例会に関連議案を提出している。都県側は10月中旬までに議会の議決を得て、国に回答する見通しだ。
 一方、議決は不要だが、6都県以外にも関係利水者として事業費を負担する藤岡市は「関係都県と足並みをそろえたい」としている。同様の北千葉広域水道企業団(千葉県)、印旛郡市広域市町村圏事業組合(同)は取材に、同意の方針を打ち出している。
 増額に伴う事業費負担は群馬県が約33億8千万円増の約249億4千万円、藤岡市は約3億6千万円増の約26億6千万円となる見込み。

 八ッ場ダムは当初、総事業費2110億円で、2000年度に完成予定だった。計画変更は5回目。完成予定は19年度に据え置かれている。

◆2016年9月21日 毎日新聞群馬版
 http://mainichi.jp/articles/20160921/ddl/k10/010/539000c
ー八ッ場ダム 国変更案不同意、県議会に求める 反対市民 /群馬ー

 八ッ場ダム(長野原町)の建設中止を求める市民団体「八ッ場あしたの会」は、20日開会した第3回定例県議会に対し、国土交通省が提示した基本計画変更案への条件付きの不同意などを求める請願を提出した。

同団体は「増額を含む変更案の受け入れについて、県の態度は最初から結論ありきの印象を受ける」として、県議会での詳細な審議を求めている。

 国交省による同ダム事業計画の変更は5回目。実現すれば、事業費は当初計画(約2110億円)の2・5倍の約5320億円に膨れあがる。

同団体によると、県は第4回の計画変更時に追加増額に反対の意向を明らかにしており、「増額を含む変更案への同意案は、これまでの県の態度との整合性が取れない」と指摘している。

 また、同団体は20日までに、国交省に対して公開質問書を送った。

さらなる工期延長や事業費増額の可能性、追加の地滑り対策の必要性などについて同省の見解を求め、回答期限を30日に設定した。【鈴木敦子】