さる10月25日、衆議院総務委員会において、梅村さえこ議員(共産)が八ッ場ダムの事業費の再増額について質問しました。

 動画が公開されています。

 梅村議員の質問に対する答弁要旨

・事業費再増額の理由(野村・国土交通省水管理国土保全局次長)
 「具体的には、昨今の急激な労務費の上昇や消費税率の変更といった回避不可能なもの、それから、地価の地質構造等といった現地状況が掘削の進展により最近明らかになったものなどによる。」

・八ッ場ダムの関係都県が増額分を負担することについて(野村・国土交通省水管理国土保全局次長)
 「八ッ場ダム建設事業に係る関係都県の負担割合は、特定多目的ダム法に基づき作成される基本計画等に規定されており、全体の事業費が増額になれば、おのずと関係都県等の負担額も増額となる。」

・八ッ場ダムの事業費を負担する各自治体で増額に対して議論や悲鳴が上がっていることについての総務省の見解(原田総務副大臣)
 各地方議会の承認の過程において、「徹底したコストの縮減による総事業費の圧縮等を求める議論があったことは、重要な視点と考えている。」

・本体の基礎掘削により問題となったのはどのような地層か? これに伴う工事変更で、基礎掘削の深さ、基礎掘削量、コンクリート量はどのように変更されるのか? (野村・国土交通省水管理国土保全局次長)
 「除去が必要な弱層部が局所的にあり、当初想定より硬い岩石の割合が多かった。」
 「基礎掘削量は約70万立方メートルから約84万立方メートルに変更し、コンクリート量は約91万立方メートルを約101万立方メートルに変更。掘削の深さは変更ない。」

・2010年の八ッ場ダム検証の時、地すべり対策が必要となる可能性があるとされた川原湯地区が今回、対策不要とされた理由(野村・国土交通省水管理国土保全局次長)
 「地質の強度が軟岩程度以上である、それから斜面内部に弱い層が連続していない、あるいは大規模な崩壊や地すべりが確認されていないことから、斜面の安定性は高いと判断し、対策不要とした。」

・地すべり対策不要としたことについて、当事者である地元住民への説明(野村・国土交通省水管理国土保全局次長)
「地すべり等に対する安全性につきましては、従来からさまざまな機会を通じて地元にお伝えしてきた。今回の計画変更についても、9月下旬から地元に説明を開始している。」

・説明を行った「地元」の具体名と住民への説明について(野村・国土交通省水管理国土保全局次長)
 「説明を行ったのは、林地区と川原畑地区である。今回の計画変更についても、ホームページ等でも様々な資料を公表しているが、直接それぞれの地区にきっちりと説明していくことになろうかと思う。」

・住民からの意見について(野村・国土交通省水管理国土保全局次長)
「説明を開始したばかり、あるいはこれから開始をするところもあり、それぞれの地区で具体的にどのようなご意見が示されたかは、現段階では十分承知していない。」

・国直轄事業の増額に伴い、自動的に自治体の負担が増える問題についての総務省の対応(高市総務大臣)
 「事業の所管官庁に対して、地方公共団体と十分な協議を行うよう、申し入れを行っている。」

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 関連記事を転載します。

◆2016年10月30日 しんぶん赤旗 
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-30/2016103005_03_1.html
ー事業費増額は無責任 八ツ場ダム 梅村氏が中止求めるー

 日本共産党の梅村さえこ議員は25日の衆院総務委員会で、八ツ場(やんば)ダム(群馬県)の事業費増額と自治体負担についてただしました。

 事業費を約720億円増額して5320億円にすることに対して自治体から「絶対に増やしてほしくない」と厳しい声が出ていると指摘。41億円増額した本体掘削について野村正史・国土交通省水管理・国土保全局次長は「地質構造など掘削進展で明らかになったものなどによる」増額だと弁明しました。

 梅村氏は、地層部の脆弱(ぜいじゃく)性は指摘されていたことであり、「国はかつて地層が『良好』だとして工事費を大幅に圧縮した。今度は掘削して分かったから増額するというのは通らない」と述べました。

 梅村氏は、6億円弱から約96億円に増えた地滑り対策費についても質問。吾妻渓谷で危険性が指摘される11カ所のうち5カ所を対策不要としたことについて、根拠があいまいで無責任だと述べ、危険性を検証する第三者機関の設置や十分な住民説明を求めました。

 今後の事業費増加の可能性について野村氏は「(増額など)事業に関する不確実性は小さくなっている」と述べるだけでした。梅村氏は、ダムと切り離して住民の生活再建を国が責任をもって進め、本体事業の速やかな中止を求めました。