八ッ場ダム推進を掲げる自民党議員らのパフォーマンスが、上毛新聞で報道されています。
 ダム推進派による地元視察はしばしば行われていますが、9月4日に行われた茨城県議らの視察は、カラー写真入りで紹介されました。
 こうした視察団を現地で案内するのは、国交省八ッ場ダム工事事務所の所長らです。八ッ場ダムの工事現場では多くの問題が発生しており、事務所長の地元民への説明もしばしば問題となっています。付け替え国道の地すべり対策は、今もえんえんと続けられていますし、住民の移転代替地の安全対策も先行きが不透明です。けれども、遠く茨城から訪れた視察団は、国交省職員がダム事業の進捗をアピールしたり、ダム事業を進める為に組織された住民団体の役員が八ッ場ダムの早期完成を望む声を聞くだけですから、問題の在り処には気づかなかったのではないでしょうか。
 集会や視察などのパフォーマンスが盛んに行われているのは、八ッ場ダムの負担金を支払う首都圏の一都五県の9月議会で、八ッ場ダムの工期延長(四度目のダム計画変更)を認めることになるからです。先の都議選の結果、関係都県はすべて自民党が優勢となり、国交省が理不尽なダム計画の変更を提示しても、反対される可能性がなくなりました。それでも一般の都県民の中には、いつになっても完成しない八ッ場ダムに税金を投入し続けるのはムダだという声が常にありますので、それを抑える為に田舎芝居のようなパフォーマンスが行われるのです。
  
◆2013年9月5日 上毛新聞 (下記ネット記事は前半部分のみ)
http://www.jomo-news.co.jp/ns/3513783074936111/news.html
ー工事進捗状況を視察 八ツ場で茨城の議員団 ー

 八ツ場ダム(長野原町)の下流都県となる茨城県の「自民党茨城県市町村政策研究会」の視察団が4日、ダム建設予定地を訪れた。国や本県職員の説明を受けながら、工事中の湖面1号橋や、道の駅「八ツ場ふるさと館」を見学した。
 視察は、ダムの進捗しんちょく状況を把握して、今後の施策に反映させるのが目的。茨城県、稲敷市、結城市、美浦村の議員のほか、政策アドバイザーら計約10人が訪れ、八ツ場ダム水没関係5地区連合対策委員会の萩原昭朗委員長も同行した。
 一行は生活再建事業の道の駅「八ッ場ふるさと館」やダムサイト建設予定地、代替地などを視察し、今後の工事計画や事業概要についての説明を受けた。
 星田弘司県議は「現場を見るだけでなく、地元の方から話を聞けた。茨城県でも基本計画変更への意見を示す議案が出るので、今回の視察を生かしたい」と話した。
 視察を前に、県庁に久保田順一郎県議会議長を表敬訪問し、情報交換した。
写真=ダムサイト建設予定地を視察する議員ら

◆2013年9月6日 上毛新聞

ー八ッ場ダム建設推進300人が決議 都内で9日ー

 八ッ場ダム推進議連1都5県の会は9日、衆議院第1議員会館で、第3回八ッ場ダム建設推進全体協議会を開く。国会議員や地方議員ら約300人が集まり、建設推進に向けて団結し、早期完成を求める決議を行う。本県からは大沢正明知事をはじめ、地元自治体の首長、県議、住民代表らが出席する。
 協議会では国土交通省幹部が八ッ場ダム事業の進捗状況と基本計画の変更について説明。議員らは決議後、ダム建設の要望書を同省に提出する。
 1都5県の会は群馬、栃木、茨城、埼玉、東京、千葉の都県議会で、建設に賛成する超党派の議員で構成している。協議会は八ッ場ダム推進国会議員連盟との共催。

◆2013年9月7日 上毛新聞

ー工期延長同意 県が議案提出 八ッ場ダムー

 国土交通省が八ッ場ダムの工期を4年間延長する基本計画の変更を示したことに対して、県が変更に同意する議案を県議会9月定例会に提出することが6日分かった。
 付帯意見としてダム本体工事と生活再建事業の早期完成、安全確保に万全を期した上での総事業費の圧縮などを求める。県は議会の議決を経て、国交省へ意見表明する。
 基本計画の変更は、現在の2015年度までの工期を、19年度までに伸ばす。国交省は関係する1都5県や利水者の意見を聞いて最終判断する。

◆2013年9月7日 読売新聞群馬版
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20130906-OYT8T01396.htm 

ー県、八ッ場工期延長同意へー

 県は、国土交通省が提示した八ツ場ダム(長野原町)の工期を2019年度まで4年間延長する基本計画の変更について同意する方針を決めた。
 県が6日、自民党県議団に方針を伝えた。17日に開会する県議会9月定例会に議案が提出され、自民党などの賛成多数で可決される見通し。
 八ッ場ダムは当初2000年度の完成予定だったが、工期は2度延長され、今回で3度目。計画変更には利根川流域の群馬や東京など1都5県の知事らから意見を聞き、同意を得る必要がある。
 知事の同意には議会の議決が必要で、県は「本体工事と生活関連事業の早期完成、万全な安全確保をした上での総事業費の圧縮などを条件とする付帯意見を付けて同意することにした」としている。
 また9月県議会に提出される補正予算案には、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界文化遺産としての価値を普及する人材の育成費などとして約2000万円、群馬大と連携して地域病院の医師確保を支援する「地域医療支援センター」の設置費約2200万円、県単独公共事業費約60億円などが計上されるという。
 補正予算案は9日発表される。