8月6日に国交省が発表した八ッ場ダムの工期延長について、関係1都5県が容認の姿勢であることを今朝の上毛新聞が伝えています。
 八ッ場ダムは構想から61年、基本計画の告示から27年がたっており、3700億円以上が費やされながら本体工事に着手していませんから、本当は工期の3度目の延長に関係都県は反発しなければおかしいのですが、八ッ場ダムは必要性が失われていますので、下流都県にとっては完成が4年遅れても実害はありません。国交省が工期延長を提示した際には、すでに関係都県と実質的にすり合わせができていたと見られます。
 関係都県では、9月以降の議会で八ッ場ダムの計画変更案が提示されます。一般の都県民の多くはムダなダム事業に批判的ですが、議会の勢力図は圧倒的に推進派の自民党が優勢です。

 上毛新聞の記事はネット上に掲載されていますが、途中が省略されています。この省略部分には、群馬県が「さらなる工期短縮やコスト縮減、安全対策の徹底を求める意見を議案に含める方向で調整している」ことが書かれています。安全対策の徹底と工期短縮、コスト削減は両立しません。ダム湖予定地周辺住民の安全を確保するためには、当然、従来の事業費の枠内では無理です。

■2013年8月10日 上毛新聞
 http://www.jomo-news.co.jp/ns/2013760603032338/news.html
 (記事の途中部分が省略されています。)

 ー八ツ場ダムの工期延長容認  付帯意見に「早期着工」ー

  国土交通省が提示した八ツ場ダムの工期を4年間延長する基本計画の変更に対して、県が同意する方針を固めたことが9日分かった。東京、栃木、茨城、埼玉、千葉の1都4県も、現計画の2015年度までの完成は困難との見解で一致しており、工期延長を容認する構え。

 工期延長は01年9月、08年9月に続き3度目となることから、各都県は「同意」には厳しい付帯意見を添え、早期の本体着工を国交省に促す。各都県とも9月定例会での審議を前提に議案を作成し、議決を経て正式に表明する。

 本県は計画変更への同意と合わせて、さらなる工期短縮やコスト削減、安全対策の徹底などを求める意見を議案に含める方向で調整している。9月定例会前期議会への提出を目指すが、事業費を4600億円に据え置いた理由などについて同省に説明を求めており、十分な回答が得られなければ議案提出が遅れる可能性もある。
 
 本県を除く1都4県は基本計画変更に対する意見を正式に表明していないが、「八ッ場ダムは何としても必要」(埼玉県)、「一刻も早く完成してほしい」(千葉県)など、いずれもダムの必要性を認め、早期の完成を要望している。

 藤岡市も関係利水者として事業費を負担しており、新井利明市長は工期延長について「やむを得ない」と容認する考えで、近く意見を表明する。

 国交省は来年度にもダム本体工事を発注する。契約は複数年にわたるため、現行の基本計画では工期が矛盾する恐れがあり、早期の計画修正が必要となっている。同省は特定多目的ダム法に定められた基本計画変更手続きに基づき、1都5県や藤岡市などの関係利水者から意見を聞いており、これらの意見を踏まえて計画変更を判断する。