利根川中流部にある利根大堰のサケの遡上数が2016年は激減したと報道されています。
 利根大堰は魚道の様子を見学コースからガラス越しで見れるようになっていて、サケの遡上を見ることができます。ただ、利根大堰が魚の遡上、降下にとって問題がないかどうかについては調査検討が必要です。
昨年、利根大堰がウナギの降下の妨げになっているという東大の調査報告がありました。

◆2017年2月23日 上毛新聞
https://this.kiji.is/207241252362010632
ー利根大堰 サケ遡上激減 前年比減少率67%ー

 利根川に架かる利根大堰(おおぜき)(群馬県千代田町、埼玉県行田市)を遡上(そじょう)したサケが2016年は4038匹にとどまり、9年ぶりに5000匹を下回ったことが22日、分かった。15年は1万2000匹を超えており、前年比の減少率は過去最大の67%だった。減少した理由は不明だが、海での漁獲と河川での捕獲を合わせた来遊数が全国的に少ないという。

◎昨年4038匹、全国的傾向
 利根大堰を遡上するサケは、水資源機構利根導水総合事業所が10月1日~12月25日に計測している。16年は10月が前年比77%減の637匹、11月が66%減の2969匹、12月が41%減の432匹だった。

 調査が始まった1983年はわずか21匹だったが、95~97年の魚道整備をきっかけに飛躍的に増加。2013年にピークの1万8696匹になった。14年はほぼ半減したが、15年は1.5倍増と持ち直した。

 サケは通常、3~5年ほどで生まれた川に戻るとされる。11~13年の遡上数が1万5000匹を超えたにもかかわらず、16年は少なかった。県水産試験場は「サケは海洋生活期が長く、親世代の遡上数がそのまま反映されるわけではない。毎年の増減は自然なことなので、長期的なスパンで判断する必要がある」と説明する。

 30年前からサケの受精卵の配布や稚魚放流を行っている「おおいずみサケと遊ぶ会」(大泉町)の阿部忠彦元会長は、「自然のことなので仕方がない」と遡上数の減少を残念がる。「稚魚放流は地域の子どもが自然を学ぶイベントとして定着している。遡上数にかかわらず今後も続ける」としている。

 水産研究・教育機構北海道区水産研究所によると、16年のサケの減少は全国的な傾向だ。来遊数が多く、同研究所に数を報告している北海道、青森、新潟、石川、茨城など11道県の来遊数は、前年比29%減の3140万匹。平成に入って最少だった。

 広報担当者は「13年夏にオホーツク海周辺の海域の水温変動がサケの生育に不利に影響したとの見方があり、分析を進めている」と話している。

https://this.kiji.is/207241103522922503
ー稚魚はすくすく 県水産試験場ー  (ネット記事は紙面記事の冒頭部分のみ掲載)

 放流間近のサケの稚魚約3万匹が、県水産試験場(群馬県前橋市敷島町)の水槽ですくすくと育っている。昨年11月に利根川を遡上したサケから卵を採取。翌12月中旬からふ化が始まり、現在は5~6センチに成長した。
 
 3月7日に千代田町と埼玉県行田市にまたがる利根大堰に放流される。同試験場の田中英樹さんは「サケの遡上が減っているので、元気に戻ってきてほしい」と話している。