昨日の群馬県議会で、八ッ場ダム予定地の地域振興施設の問題が取り上げられました。
 八ッ場ダム事業では、水没予定五地区の各地区でダム事業にともなう地域振興施設をつくる予定です。これらの施設の建設費は利水目的で八ッ場ダムに参画する1都4県が負担することになっていますが、施設建設後の維持管理の問題が宙ぶらりんのままです。温泉を抱える川原湯地区では、新しい川原湯温泉駅のそばに地域振興施設をつくる案が出されましたが、維持管理費を試算したところ毎年約2,000万円の赤字になると予想された為、計画が前に進んでいません。
 昨日の県議会では、下流都県だけでなく群馬県も維持管理費を負担することは困難との姿勢を明らかにしました。
 以下の記事によれば、群馬県は長野原町にこのことをすでに「正式に伝えて理解を得た」とのことですが、この間の群馬県と長野原町のやり取りは公表されていません。
 群馬県は長野原町が八ッ場ダム事業を受け入れるよう説得するに当たり、生活再建、地域振興について群馬県が責任をもつと約束した経緯があります。群馬県の責任回避を長野原町が容認しているとすれば、長野原町は泣き寝入りを続けなければならなくなります。

◆2013年6月7日 朝日新聞群馬版

 -八ッ場ダム 代替地の地域振興施設 維持費の負担、県も「困難」-

 八ッ場ダムが建設されれば水没する世帯がある長野原町の5地区で、移転代替地に計画される地域振興施設をめぐり、県は6日、維持管理費用の負担は困難だと町に昨年伝えたことを明らかにした。県議会産経土木常任委員会で、角倉邦良県議(リベラル群馬)の質問に答えた。
 
 地域振興施設は、八ッ場ダムの総事業費4600億円とは別に、利水の恩恵がある群馬、東京、埼玉、千葉、茨城の5都県が出資する「利根川・荒川水源地域対策基金」で建てられる。今年4月、林地区で第1号の道の駅「八ッ場ふるさと館」が開業。他の4地区も計画するが、維持管理費の懸念から具体化が進まない地区もある。

 県特定ダム対策課の清野哲哉課長は「関係都県の会議で相談したが、下流都県は『認められない』との立場だった。県としても難しい」と委員会で報告。「町に昨年、正式に伝えて理解を得た」と述べた。