八ッ場ダムの関係都県の中で、東京都に次いで負担金の大きい埼玉県で8月9日に知事選が行われます。
 負担金を支払う自治体が八ッ場ダム事業への姿勢を変えると、ダム計画は見直しを迫られます。八ッ場ダムに関係する首都圏一都五県の知事はいずれも八ッ場ダム事業に協力する姿勢を打ち出しており、これが八ッ場ダムの数多くの問題を将来へ先送りする大きな要因ともなっています。

今回の埼玉知事選では、5氏が立候補とのことです。

◆2015年7月23日 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150723-00000100-jij-pol
ー5氏の争いに=埼玉知事選ー

 任期満了に伴う埼玉県知事選が23日告示され、午後5時に立候補の届け出を締め切った結果、新人で元会社社長の石川英行氏(52)、現職で4選を目指す上田清司氏(67)=維新支持=、新人で元高校教諭の武田信弘氏(61)、新人で県労働組合連合会議長の柴田泰彦氏(62)=共産推薦=、新人で元総務省消防庁審議官の塚田桂祐氏(58)の無所属5氏による争いが確定した。
 投開票は8月9日。

—転載終わり— 
*自民党の推す塚田候補より、投票日前日に回答が届きましたので、更新します。(8/8)
*武田信弘候補より回答が届きましたので、回答結果を更新しました。(8/2)
 埼玉県による八ッ場ダムの負担金支出に反対する八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会より、知事選に向けた候補者へのアンケートのお知らせをいただきました。すでに届いている現職と新人二人の候補者の回答を紹介します。 (他候補の回答が届けば、情報を随時更新します。)

 八ッ場ダム事業において今後も予想される事業費増額や工期延長について、現職の上田知事の回答は、事業者である国交省に頼る姿勢が顕著です。ちなみに、今後の事業費増額の要因としてもっとも可能性が高いのは、ダム湖予定地周辺の安全対策ですが、7月に実施された群馬県知事選では、現職の大沢知事が地元紙・上毛新聞のアンケートに対して事業費増額に反対と回答しています。

★八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会ブログ
http://yambasaitama.blog38.fc2.com/blog-entry-3544.html

アンケートの回答(8月8日現在) 敬称略
回答日… 柴田泰彦(7/22、新人) 上田清司(7/22、現職) 武田信弘(7/31、新人)、塚田桂祐(8/8、新人)

1.完成予定時期の遅れについて
 関係都県はこれまで4度にわたり八ッ場ダムの基本計画変更に同意し、完成時期が次のように延長されてきました。
 2000年度→ 2010年度→ 2015年度→ 2019年度
 八ッ場ダムは予定地の地質がぜい弱であるため、大滝ダム(奈良県)や滝沢ダム(埼玉県)のように試験湛水中の地すべりの発生で工期が大幅に延期される可能性が高いと考えられます。(大滝ダム9年、滝沢ダム5年)
 八ッ場ダム建設事業の更なる工期延長が国交省から諮られた場合、どのような姿勢で臨まれますか?

1.同意する

2.同意するしかない

3.同意できない  柴田泰彦

4.その他  上田清司(意見:国交省から詳細な説明を受けた上で判断。)
      武田信弘(意見:本来作るべきではなかった。)
      塚田桂祐(意見:工期延長の理由をしかっりと確認した上で、適切に対応する)

2.事業費の増額について

 八ッ場ダムの事業費は建設事業が4,600億円で、その他に水源地域整備事業や水源地域対策基金事業もあるので、埼玉県の負担額は約800億円になります。東京都と同規模で、県民一人あたりの負担は都民より7割も高くなっています。
 本体着工以前にすでに約3,900億円が費やされていますが、国交省の試算でも追加的な地すべり対策や代替地の安全対策等に約183億円かかるとされており、さらに不十分な地すべり対策の追加措置、人口流出で売れ残った代替地の整備費用の大半の負担、東電への減電補償などで、合わせて400~500億円以上の増額が予想されています。
 八ッ場ダム建設事業の事業費増額が国交省から諮られた場合、どのような姿勢で臨まれますか?

1.同意する

2.同意するしかない

3.同意できない  柴田泰彦
         武田信弘

4.その他  上田清司(意見:国交省から詳細な説明を受けた上で判断。)
      塚田桂祐(事業費増額の理由をしっかりと確認した上で、適切に対応する。)

3.八ッ場ダムによる災害誘発の可能性について
 八ッ場ダム貯水池予定地の周辺は熱水変質帯、浅間山噴火に由来する応桑岩屑流堆積物、崖錐堆積物などの脆弱な地層が広く分布しており、ダム完成後に貯水して水位を上下させると、地すべりを誘発する危険性が十分にあるとされています。八ッ場ダム建設による災害誘発の可能性についてどのようにお考えですか?

1.他のダムと変わらない

2.八ッ場ダムは特に危険  柴田泰彦
             武田信弘

3.その他  上田清司(意見:国交省から適切な対応をとっていると聞いている。)
      塚田桂祐(災害誘発の可能性については様々な要素を勘案する必要があり、一概に他地域との比較はできない。)

キャプチャ.PNG3 4.埼玉県水道にとっての八ッ場ダムについて
 埼玉県水道の一日最大給水量は節水型機器の普及などにより、2000年代に入ってから減少の一途を辿り、2013年度には256万㎥/日に低下しました。今後は人口も減少傾向になり、給水量がさらに減っていきます。一方、埼玉県水道の保有水源は水源開発が進み、使用実績に基づいて評価すれば、すでに330万㎥/日確保されています。
 埼玉県水道にとっての八ッ場ダムをどのようにお考えですか?

1.埼玉県水道にとって必要  上田清司
              塚田桂祐

2.埼玉県水道にとって不要  柴田泰彦
              武田信弘

3.その他

5.利根川の治水対策としての八ッ場ダムについて
 利根川はカスリーン台風後に河道改修がどんどん進められ、十分な流下能力を持つようになり、利根川の本川(江戸川を含む)では過去65年間、洪水時の越流がありません。河道改修の進捗により、過去65年間で最大の洪水であった1998年洪水でさえ、堤防の一番上から約4mも下を流れるようになりました。この洪水で八ッ場ダムがあったとしても、その治水効果はせいぜい十数cm程度の水位低下であって小さなものです。
 利根川の治水対策として、八ッ場ダムをどのようにお考えですか?

1.利根川治水対策として必要  上田清司
               塚田桂祐

2.利根川治水対策として不要  柴田泰彦
               武田信弘(意見:異常気象による集中大雨で、洪水はありえます。しかしダムでは対策になりません。)

3.その他(