6月25日、太田昭宏国交大臣が八ッ場ダム予定地を視察しました。
 国土交通大臣が八ッ場ダム予定地を視察するようになったのは、麻生内閣最後の金子一義大臣の時からです。民主党政権発足を半年後に控えた2008年末のことでした。
 http://kir588479.kir.jp/old/modules/news/index.php?page=article&storyid=502

 地元住民の多くが八ッ場ダムに反対していた1960年代、住民による八ッ場ダム反対期成同盟がバス四台を仕立てて建設省に押し掛けても冷たくあしらわれるだけでしたが、今や”地元民”は唯一、ダム事業の継続を望む住民として、国交省にとって、八ッ場ダム事業にとって、なくてはならない存在となっています。
 地元では、1980年代に八ッ場ダム事業を受け入れ、1996年にダム関連事業が始まって以来、地域経済はダム事業を中心に回っており、八ッ場ダムへの批判は表だって語られることはありません。
 大臣視察を伝えるテレビ映像には、太田大臣と大沢群馬県知事と共に、八ッ場ダム事業の恩恵を受けている国会議員や県会議員の姿も映し出されていました。民主党政権時代には、利権に群がる政治家の姿勢が国会でも厳しく問われましたが、今では恐いものなしです。

 太田大臣が視察の折に、「(八ッ場ダムの完成は)1カ月でも2カ月でも、少しでも早い方がよいという気持ちはある」と語ったことから、新聞報道では「ダム完成前倒しの可能性」が見出しになっていますが、「前倒し」の根拠はどこにも示されていません。八ッ場ダム事業では、言っていることとやっていることが大きく食い違うのが常です。
 集団的自衛権の閣議決定が取りざたされる中、なぜ今、視察なのかという声も聞かれました。大臣就任以来、懸案となっていた視察をともかく今のうちにこなしておこうということだったのでしょうか。

◆2014年6月26日 上毛新聞 (ネット記事では、紙面記事の後半が省略されています。)
http://www.jomo-news.co.jp/ns/1114037091879997/news.html
ー19年度完成厳守 前倒し可能性も  国交相が八ツ場視察ー

 太田昭宏国土交通相は25日、長野原町の八ツ場ダム建設予定地を大臣就任後初めて訪れ、代替地など生活再建事業の進展状況を視察した。10月にも始まるダムの本体工事を控え、大沢正明知事らが早期完成を求めたのに対し、太田氏は基本計画で2019年度としている工期の厳守を明言。その上で「1カ月でも2カ月でも、少しでも早いほうが良いという気持ちはある」と述べ、完成前倒しもあり得るとの考えを示した。

 国交相の視察は、2012年7月に民主党政権の羽田雄一郎氏が訪れて以来で、同年12月の安倍政権発足後は初めて。

 太田氏は長野原町内で、大沢知事や萩原睦男長野原町長、中沢恒喜東吾妻町長らと会談した。大沢知事と萩原町長は、ダムの早期完成や生活再建事業の推進、上信自動車道の整備などを求める要望書を手渡した。

 大沢知事が「利根川流域の治水や利水のため、地元住民は苦渋の決断でダムを受け入れた」と述べたのに対し、太田氏は「水没する地域の方には長い間、苦労をおかけした。しっかりやります」と応じた。

 太田氏は会談の前後で水没予定地の周辺などを視察。付け替え道路やJR吾妻線、生活再建事業の現状を確認したほか、川原湯地区の打越代替地では、国交省の職員から説明を受けた。昨年初めに、ダムに関連する流域全体の構成に理解を深めるため、ダム建設予定地から下流域までを上空から視察していたことも明らかにした。

 視察後に太田氏は「多くの地元の方々から歓迎していただいた。スケジュールを示しながら着実に事業を進め、安心感を与えたい」と強調した。

 国交省は昨年、民主党政権時のダム事業見直しに伴う遅れなどから、八ッ場ダムの完成時期を15年度から19年度へと変更した。政府は14年度予算に自治体負担を含む事業費99億円を計上し、ダム本体工事は8月に落札者が決まる予定。着工について太田氏は「通常なら入札が終わって1~2ヶ月後」としており、10月にも着工される見通し。総事業費は約4600億円を見込む。

◆2014年6月26日 朝日新聞群馬版
 http://www.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20140626100580001.html

 -国交相視察・完成前倒し検討ー

 太田昭宏国土交通相が25日、八ツ場ダム(長野原町)の建設予定地を就任後初めて訪れた。ダム本体工事の着工について「8月の入札から1~2カ月」との見通しを示し、完成の前倒しにも含みを持たせた。地元側は来訪を歓迎した一方、早期完成と生活再建の着実な実行を求める要望が相次いだ。

 国交相による建設予定地の視察は民主党政権だった2012年の羽田雄一郎氏以来約2年ぶりで、自公政権になってからは初めて。

 町内の山村開発センターでの懇談会には、水没予定地の住民や地元首長らが出席。大沢正明知事は早期完成を求めた上で、「生活再建できるという環境にはなっていない。地元の方々は苦渋・苦悩の中で今日まで迎えている」と述べ、生活施設の整備や上信自動車道の必要性を強調した。

 長野原町の萩原睦男町長は国交相に、ダム完成前の生活再建関連事業の完了を求める要望書を提出。「ダムができて本当に良かったという街づくりをすることが、犠牲を強いられてきた町民やもがき苦しみ闘ってきた先人たちに報いることだ」と強調した。

 太田国交相は「本体工事の槌音(つち・おと)が間もなく聞かれ、ダムが完成すると実感していただける。今日がスタートだ」と応じた。

 国交相は水没予定地の住民の移転代替地を視察。記者団に、ダム本体の完成時期について「着工してしばらく経ってから、現場をみて1カ月でも2カ月でも早い方がいいと思っている」と前倒しが可能かどうか検討する考えを示した。一方で「現状は進んできていると実感を持った。本体関連工事と生活再建事業はほぼ順調に来ているのではないか」と語った。

 太田国交相との懇談に出席した地元住民の一人、川原湯地区ダム対策委員長の豊田幹雄さん(47)は「来てくれたのはいいが、生活再建を早く進めてほしい」と話した。川原湯温泉で経営していた旅館はダム湖畔での再開を前提に10年春に休業。だが、代替地は造成が進まず、再開の時期が決められないという。「国交省は丁寧に説明して進めてほしい」と求めた。(井上怜、小林誠一)

◆2014年6月26日 読売新聞群馬版
 http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20140625-OYTNT50432.html
  -「生活再建、最優先に」 国交相八ッ場ダム視察ー

太田国土交通相は25日、長野原町の八ッ場ダムの建設予定地を視察し、建設で水没する地区の住民の生活再建に全力で取り組む考えを強調した。ダム本体の着工時期は10月頃になるとの見通しを示した。

 太田氏が八ッ場ダムを視察するのは2012年12月の国交相就任以来、初めて。

 太田氏は視察に先立ち、同町の山村開発センターで、大沢知事や萩原睦男町長らと会談した。大沢知事は「地元の皆さんが一番望んでいることは生活再建ができることだ」と述べ、ダムの早期完成などを求める要望書を手渡した。これに対し、太田氏は「生活再建について、最優先の課題として取り組んでいきたい」と応じた。

 太田氏はこの後、水没する川原湯地区の代替地である打越代替地を視察した。

 太田氏は視察後、記者団の質問に応じ、ダム本体の着工時期について、「(8月に予定されている)入札で(工事業者が)決まれば、1、2か月後には着工できるのではないか」と述べた。ダムの完成時期については、「少しでも早い方がいいが、まずは決めたことをしっかり守り抜く」と語り、19年度までの工期を順守する意向を示した。

◆太田昭宏衆院議員ホームページより 【つれづれ所感】
 八ッ場ダムの現地を視察
 http://www.akihiro-ohta.com/blog/2014/06/post-841.html

◆2014年6月25日 上毛新聞
ー「現地の状況 把握したい」 きょう国交相 八ッ場視察ー

 八ッ場ダム建設予定地(長野原町)を25日に視察する太田昭宏国土交通相は24日の記者会見で、「道路、鉄道、代替地などの生活再建工事やダム本体関連工事の進捗状況をしっかりと把握したい。知事や地元町長とも会い、現地の状況を伺いたい」と述べた。
 視察が就任から1年半後となったことには、「地元の要望もあり、できるだけ早く視察したいと考えていたが、なかなか時間が取れなかった」と説明した。

◆2014年6月24日 上毛新聞
ー太田国交相 あす八ッ場視察ー

 国土交通省は23日、太田昭宏国交相が25日に長野原町の八ッ場ダム建設予定地を視察すると発表した。代替地など生活再建事業の進展状況を確認し、現地で大沢正明知事らと会う予定。国交相の視察は、2012年7月に民主党政権の羽田雄一郎氏が訪れて以来で、同年12月の阿部政権発足後は初めて。
 視察で太田氏は、長野原町山村開発センターと川原湯地区の打越代替地を訪れる。大沢知事らはダムの早期完成などをあらためて要望する見通し。
 太田氏は就任直後の会見で、ダムの早期完成に向けた取り組みを推進することを表明した。政府は14年度予算で、八ッ場ダム建設に地方自治体負担分を含む事業費で99億円を計上、ダム本体工事の落札者を8月に決め、10月にも着工する見通しとなっている。昨年11月に改定された基本計画は、ダムの完成を19年度としている。