熊本県を流れる球磨川の瀬戸石ダムは、わが国で初めて本格的なダム撤去が行われている荒瀬ダムの10キロメートル上流にあります。球磨川流域では、河川環境をさらによくするために、瀬戸石ダムの撤去を求める運動が続けられています。
 報道によれば、国交省の定期検査により、瀬戸石ダムは58年以来、大量の土砂を溜め込んでおり、洪水被害の恐れがあるということです。
 堆砂は全国のダムで問題となっています。ダムは水だけでなく、土砂の流れも堰き止めます。火山列島で急流の多いわが国では、ダム計画の想定より速いスピードで土砂が堆積するダムが多いのですが、堆砂はダムの寿命を縮め、土砂の浚渫には多額の費用がかかります。

◆2017年11月8日 毎日新聞熊本版
 https://mainichi.jp/articles/20171108/ddl/k43/040/301000c
ー瀬戸石ダム 洪水被害の恐れ 国交省定期検査、8回連続A判定 /熊本ー

 国土交通省は、2年に1度実施している球磨川の瀬戸石ダム(芦北町、球磨村)の定期検査の結果をダムを所有する電源開発(東京)に通知した。10月31日付。

 現行の定期検査が始まった2002年から8回連続で「安全性及び機能への影響が認められ、直ちに措置を講じる必要がある」とされるA判定だった。

 同省九州地方整備局八代河川国道事務所によると、A判定の理由は、計画より堆砂が進んで洪水被害が発生する恐れがあるため。電源開発は非出水期の毎年11月~翌2月、ダム湖を空にしてたまった土砂を掘削除去している。

 2年前のA判定を受けて同省に提出した堆砂処理計画によると、9年間で必要な量を処理するとしている。

 判定はA(直ちに措置が必要)、B1(速やかな措置が必要)、B2(必要に応じて措置が必要)、C(監視の継続)の4段階。【福岡賢正】