石木ダム予定地では、地権者13世帯が反対する中、ダム関連事業として道路の付け替え工事が強行されています。住民と支援者らは、工事を進めさせまいと、24時間態勢で抵抗をつづけています。
 長崎県は住民の了承なしに工事を始めることはないと約束していたことから、住民らは長崎県知事との面談を求めてきました。昨日17日、県土木部長らは2時間にわたって、知事との面談について住民と話し合いました。
 この中で、長崎県知事は住民との面談について、土木部長(国交省出向)を通じて、地権者とだけなら会う、13世帯一緒ではなく、一世帯ずつ(2~3人ずつ、約1時間程度を想定)、会う場所は地権者の家以外などの条件を提示。住民らが「条件をのむかどうか持ち帰って相談するので、返答まで工事再開は待ってほしい。工事を強行しながら他方で話し合いとはならない」と求めると、「工事が遅れているので、明日18日に再開する」と回答。交渉は決裂しました。
 石木ダム事業については、長崎県の強権的な姿勢に批判が高まっており、住民13世帯へ支援の輪が広がっています。

◆2017年8月18日 長崎新聞
http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2017/08/18091135052196.shtml
ー反対地権者知事と面会ならずー

 県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、中村法道知事との面会を求めていた反対地権者と県の協議が17日、同町内であった。県側は世帯別の面会を提案したが、同時に付け替え道路工事を18日から再開すると通告したため、地権者側が反発。実現すれば約3年ぶりの面会だったが、物別れに終わった。

 県は現場で抵抗を続ける反対派との話し合いのため、道路工事を約3週間中断している。1日の交渉で、反対派が面会を求め、県が検討していた。

 県によると、個別面会は▽自宅以外の静穏な環境▽各世帯1時間程度▽少人数▽非公開-などを条件とした。

 岩見洋一県土木部長は、現在の工事現場が買収済みの上、差し止めの仮処分申し立ても昨年却下されたことから「工事を止める理由がない」と強調した。地権者側は「面会まで工事を止めるべき」と主張。これに対し岩見部長は、もし反対地権者全13世帯の面会が終わるまで工事を中断すると、影響が長期間に及ぶとして「面会と工事は別の話。工事再開は知事の意向」と譲らなかった。

 現場では、反対派がゲートを監視し県職員や作業車両の進入阻止を図っているが、県は未明に資機材を搬入して対抗。一方、地権者の土地家屋の強制収用につながる手続きも着々と進んでいる。

 協議決裂後、反対地権者の一人、岩下和雄さん(70)は報道陣に「私たちがどういう思いで抗議を続けているのかを知事に伝え(強制収用など)今後どう判断していくのか直接聞きたかった」と話した。個別面会については「県側が工事を止めれば、冷静に話し合う気持ちはあった」と一定歩み寄りの姿勢を見せたが、「話し合いの機会が失われたのは非常に残念。なぜ短期間でも工事を止められないのか」と県を批判した。

 県によると、中村知事と反対地権者の面会は、2010年7~12月に13世帯と個別に実施。14年7月には建設予定地の川原(こうばる)公民館で反対派弁護団も交えて行った。

◆2017年8月17日 NHK長崎
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5035766441.html
ーダム反対派と知事の面談困難にー

 長崎県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムをめぐり、建設に反対する地権者らが中村知事との面談を求めていましたが、双方の折り合いがつかないまま、話し合いが打ち切られました。

 川棚町の石木ダムの工事現場では、先月28日未明に重機が搬入され、建設に反対する地権者らが抗議したことから、県は工事を中断するとともに、安全対策などを話し合うことにしました。
 17日は、川棚町にある県の事務所に県の担当者10人と地権者らおよそ30人が集まり、2時間にわたって話し合いが行われました。

 この中で、地権者らが要望していた中村知事との面談について、県側は面談する意向があるとしたうえで、面談は13世帯の地権者のみで、世帯ごとに1時間程度とするなどの条件を示し、今後日程を調整したいと伝えたということです。
 しかし、中断していた工事を18日から再開すると伝えたことから地権者らが受け入れられないと反発し、折り合いがつかないまま、話し合いが打ち切られたということです。

 地権者の1人岩下和雄さんは「現場で何が起こっているか知事に直接伝えたかったが、工事が再開されれば冷静な話し合いはできない」と話していました。
 一方、県土木部の岩見洋一部長は「私たちから話し合いを拒んだわけではない。今後も工事を安全に進めていきたい」と話していました。

◆2017年8月17日 テレビ長崎
http://www.ktn.co.jp/news/20170817144563/
ー石木ダム・地権者と県の協議の場ー

 川棚町の石木ダム建設をめぐり、県は、一旦 工事を中断した上で、事業に反対している地権者と、2度目の話し合いを行いました。知事との面会を求める地権者側に対し、県側は、18日、工事を再開する意向を示し、話し合いは決裂しました。

 石木ダムの建設に反対する地権者は、川棚町の県の事務所で、今月1日以来2度目の話し合いの場を持ちました。
 石木ダムの建設をめぐっては、先月28日に、ダム建設の関連工事のために、県が、深夜に重機を現場に運び入れたことに地権者が抗議し、工事は一時中断しています。県と工事に反対する地権者側との話し合いは、非公開で2時間ほど行われ、地権者側が求めた知事との面会について、県側は、個別に会うことはできると提示したということです。
 しかし「工事と面会は別問題」と、県が、18日に工事を再開する考えを示したことに、地権者側は「工事が進む中では知事と面会できない」と反発し、話し合いは決裂しました。

 地権者 岩下和雄さん「今までは、これを機会に、知事に、私たちの気持ちを訴えて知事に判断を仰ぎたかった。それも、私たちの訴えもできなくなった」
 県土木部 岩見洋一部長「安全に(工事を)続行させていただく立場なので、知事が会うかどうかの条件として、(工事中断を)掲げられるのは難しい問題」

 県は、工事の継続は法的に問題はなく、今後の話し合いは、地権者側の意向を注視するとしていますが、地権者側は、工事に対する抗議を強める考えです。

◆2017年8月17日 毎日新聞長崎版
https://mainichi.jp/articles/20170817/ddl/k42/040/267000c
ー石木ダム反対署名2548筆、知事へ提出 若者グループ /長崎ー

 県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業に反対する若者グループ「N-DOVE(エヌダブ)」が、ダム建設の撤回を求める署名2548筆を中村法道知事宛てに提出した。メンバーの原口菜々子さん(25)は「合理性のないダム建設を今すぐ中止し、住民が平穏に暮らせるようにしてほしい」と話した。

 署名は2016年11月~7月15日に、長崎市の街頭や水没予定地の川棚町川原地区での祭り、インターネット上で集めた。対応した吉田慎一・県土木部次長は「先日も九州北部豪雨が起こり被害が出たが、ああいう災害にダムは有効。自然を守るのも大切だが、行政は住民の命を守る責務がある」と話した。

 N-DOVEは今後も石木ダムに関する動画配信などで反対運動を続けていくという。【浅野孝仁】