2013年3月6日

 昨日、「科学者の会」が八ッ場ダム予定地の遺跡保存について群馬県知事らに要望書を提出したことを伝える記事を転載します。

◆2013年3月6日 毎日新聞群馬版

http://mainichi.jp/feature/news/20130306ddlk10010231000c.html

 -八ッ場ダム建設:水没予定地、遺跡保存の要望書 科学者ら知事に /群馬ー

 八ッ場ダム(長野原町)の水没予定地にある遺跡の保存とダムの建設中止を求め、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」代表の川村晃生・慶応大名誉教授らが5日、県庁を訪れ、大沢正明知事あての要望書を提出した。

 水没予定地では、縄文時代から、1783(天明3)年の浅間山噴火で泥流に埋まった集落まで、幅広い時代の遺跡が発掘されているが、建設が始まると水没したり、道路や橋が建設される。

 県埋蔵文化財調査事業団によると、水没予定地では、ダム工事に伴って発掘調査を実施。浅間山噴火で埋まった東宮遺跡(長野原町川原畑)から、げたや茶わん、梅干し、繭など、江戸時代の暮らしを伝える遺物を発見、保存を決めている。

 同会は、ダム建設を中止し、遺跡を公園にして保存することを求めている。同会賛同人で、文化財保存全国協議会常任委員の勅使河原彰氏は「遺跡が泥流に押し流されず、そのまま埋もれているのは珍しい。

 また、普通は腐敗してしまうげたや梅干しなどが、豊富な湧き水に浸ったまま残った。縄文時代からの集落の変遷と、人々の営みを系統的にたどれる、全国にも類例のない貴重な遺跡群だ」と話している。【奥山はるな】

◆2013年3月6日 読売新聞群馬版

 -八ッ場ダムで要望書ー

 八ッ場ダム(長野原町)の建設に反対する研究者でつくる「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は5日、ダム予定地を自然と文化の融合した野外博物館として活用することで、ダムに頼らない地域振興を実現するよう求める要望書を県と県教委に提出した。同会によると、ダム建設予定地の吾妻川流域は貴重な遺跡群を形成し、特に縄文時代と江戸時代の天明浅間災害遺跡は価値が高いという。

 大沢知事と吉野勉教育長に宛てた要望書では、遺跡群と吾妻渓谷の自然・景観遺産を融合した地域振興策の創出のほか、遺跡の発掘調査が適切に行われるよう関係機関への働きかけを求めた。

 ~~~転載終わり~~~

 群馬県知事らへの要望項目は以下の通りです。

1.八ッ場ダム建設予定地域に、本遺跡群による文化遺産と吾妻渓谷の自然・景観遺産とを融合する形で、フィールド・ミュージアムのような文化的施策を構想・計画し、文化と自然による真の地域振興策を案出すること。

2.生活関連工事については、調査事業者である公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団の発掘調査が適正に、かつ滞りなく行われるよう、関係諸機関に働きかけるとともに、調査全般にわたって同事業団の主体性を尊重すること。

3.本遺跡群の歴史的・文化的意味と、吾妻渓谷の自然的・景観的価値について、広く人々に知らしめるよう努めること。

4.上記について、後ほど貴職のご見解を文書にてお示しいただくこと。

 要望書の本文は、こちらに掲載している文化庁長官宛ての要請文と同じです。
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1864