秘密保護法が強行採決される衆議院で、財政破綻への道を加速させる国土強靭化法が名前を変えて可決されました。
 「国土強靭化」の名の下で自公政権が進める公共事業が真の防災対策から程遠いものであることは、事業を始めてから半世紀たっても完成の見通しが立たない八ッ場ダム事業を見れば明らかです。

◆2013年11月24日 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013112402000121.html
 -国土強靱化、法案名39文字 ばらまき隠しで長文化ー

 自民党は国土強靱(きょうじん)化を進めるための法案を今国会で成立させる方針だ。大規模災害に備えた防災体制の強化が目的だが「公共事業のばらまきにつながる」との指摘が付きまとい、批判をかわそうと法案名の変更を重ねた。ただ、看板を変えても中身はほとんど同じで、ばらまきの懸念はぬぐえない。
 二十二日の衆院災害対策特別委員会に提出された法案は「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法案」。自民、公明の与党と生活の党が出し、この日の特別委で三党の賛成多数で可決された。

 法案のもともとの名前は、自民党が野党時代の昨年六月に出した「国土強靱化基本法案」。政権復帰後の今年五月、公明党と共同で出し直した際に、公共事業乱発という印象を薄めたい公明党に配慮し「防災・減災等に資する」との表現が加わった。

 これに対し、民主党は「国民生活強靱化のための」とした対案を提出。防災名目で公共事業費が増えすぎないよう財政規律を維持する規定を盛り込んだ。

 すると、与党は民主党の追及をかわそうと、民主党の法案から「国民生活」の文字を取り込み、再修正。最初は九文字だった法案名は最終的には三十九文字にまで膨らんだ。

 民主党は法案に引き続き反発。二十二日の特別委では、三日月大造氏が「法案の本質はハードの整備」と、名前が変わっても公共事業偏重は改まっていないと指摘。「優先順位をつけないまま事業を実施すれば、いずれ財政は破綻する」と訴えた。 (関口克己)

◆2013年11月21日 産経新聞
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131121-00000580-san-pol
 -「国土強靱化」で決裂 自公と民主の修正協議ー

 東日本大震災を教訓に災害に強い国土を目指すことを目的とする法案を提出していた自民、公明両党と民主党との修正協議が21日、決裂した。

 内容では大筋合意の方向になったものの、民主党は自公案にある「国土強靱(きょうじん)化」という文言を削除するよう要求、自公両党が拒否したためだ。

 その結果、自公案が22日の衆院災害対策特別委員会で採決されることになった。自公案は自公両党や生活の党の賛成多数で可決。26日に衆院を通過し、今国会で成立する見通しだ。

 修正協議では、民主党が「国民生活」の文言を入れるよう求め、自公両党は法案名を「防災・減災等に資する国土強靱化基本法案」に「国民生活」も入れた名称に変更した。

 野党からのバラマキ批判を和らげるため、「財政資金の効率的な使用に配慮し、重点化を図る」との条文も追加した。

 それでも、民主党は「国土強靱化」に強く抵抗、自公両党は旗印を降ろすような要求を受け入れることはできなかった。

 法案は、首都直下地震など大規模災害に備えて、政府が災害に対する課題や弱点を洗い出す「脆弱(ぜいじゃく)性評価」を実施し、対策指針となる国土強靱化基本計画を定める-ことなどが柱。

☆ジャーナリストのまさのあつこさんのブログでは、この法案に反対する意見書を提出したことが報じられています。
 http://seisaku-essay.cocolog-nifty.com/blog/