30年前、大井川の塩郷ダム下流域の水枯れを受け、「水返せ運動」を展開した住民らが集まり、「大井川を再生する会」を結成しました。
 当時、塩郷ダムの周辺は一面の河原砂漠であって、荒涼たる風景が広がっていました。「水返せ運動」は一定の成果を上げ、決して多くはありませんが、「毎秒冬3トン、夏5トン」の放流がされることになりました。
 大井川は発電用の巨大ダムがいくつもあって、水を取りつくしています。さらに、大井川は土砂供給量が非常に大きい川であるため、ダムの堆砂がすさまじく進んでいます。
 30年経ち、発電水利権更新の時期となりました。「水返せ運動」が再展開され、大きな成果を上げることを期待します。

◆2017年12月6日 朝日新聞静岡版
http://digital.asahi.com/articles/ASKD51W5PKD5UTPB001.html
ー静岡)水返せ再び、「大井川を再生する会」結成ー

 30年前、大井川の塩郷ダム下流域の水枯れを受け、国や中部電力に対して「水返せ運動」を展開した住民らが集まり、「大井川を再生する会」を結成した。電力水利権を持つ中部電力や上流域でリニア新幹線構想を進めるJR東海との交渉に向け、大井川流域住民の意見を集約するのが狙いという。

 4日夜、川根本町山村開発センターで開かれた結成集会には、流域の各地区から住民12人が参加。都市部からのUターン組や移住者も交え、現状、「毎秒冬3トン、夏5トン」の放流量の増加を求めることや、リニア建設に伴う毎秒2トンの湧水(ゆうすい)への対策、河川法が定める「河川環境の維持」に必要な流量の確保などについて意見を出し合った。川底の砂の堆積(たいせき)や台風後の濁水、藻の繁殖など、大井川が抱える深刻な現状も報告された。

 今後、2019年3月の水利権更新に向け、地域住民の学習会や意見交換の場を年数回設ける方針。北島亨代表(76)は「住民は電力や農業用水など川から利益も受けている。沖縄の基地や福島の原発に相当する難しさがあるが、会から情報発信し、環境維持流量についての合意をつくっていきたい」と話した。(阿久沢悦子)