八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

コンクリート打設が進む福井県の河内川ダム と小浜市の総合計画

 八ッ場ダムと同様、2019年度完成予定の河内川ダムは、福井県が事業主体のダムです。

キャプチャ ☆福井県ホームページより
 「河内川ダム建設工事」

 福井県のホームページを見ると、「ダム本体コンクリート打設工、基礎処理工を実施中」とあり、本体工事の初打設式が平成26年10月、平成27年11月には定礎式も行われており、本体打設がこれからの八ッ場ダムよりはるかに工事は進んでいるようです。
(右画像=福井県ホームページより 
  平成28年5月27日 ダム堤体コンクリート打設状況

 ところが今になって、河内川ダムの利水予定者である福井県小浜市が、河内川ダムの水が必要ないことが判明したため、水道水に利用する計画を取りやめることがわかった、と報道されました。

◆2016年6月16日 毎日新聞福井版
 http://mainichi.jp/articles/20160616/ddl/k18/010/254000c
ー河内川ダム 目標から「水道水」外す 小浜市総合計画「地下水量不安なく」ー

 小浜市が市総合計画を今春改定し、2019年度完成予定の河内川ダム(若狭町熊川)の水を水道水として利用するとしてきた水資源目標を総合計画の項目から外したことがわかった。

 総合計画では、1990年度から3度にわたり、同ダムの利用について掲載してきた。
 
  今回の改定で記載が外された経緯について、市上下水道課は「地下水量に不安がないことが調査でわかり、ダムの重要度が下がった」などと説明した。

 市内の水道水はこれまで全て地下水で賄われていたが、不足する可能性があるとして、市は県が建設を進める同ダムの利用を想定。建設費の一部を既に負担しており、完成までに総額で27億6800万円に上る見通しだ。

 しかし、2013年10月から行った地下水の将来予測調査で、地下水が減ることはないとの結果が出ていた。

 この問題を巡っては、市はこれまでの総合計画で、浄水場の建設にも触れており、今後の行方が注目される。【高橋一隆】

—転載終わり—

 福井県小浜市水道は河内川ダム事業に利水負担金を支払うことで、0.15㎥/秒の水源を得ることになっています。
 しかし、市が小浜平野の地下水調査を行ったところ、今後とも水道水源として地下水を使えることが明らかになりました。地下水の調査結果は近々発表されます。

 記事で書かれている、河内川ダムを外した総合計画とは、4月に策定された「第5次小浜市総合計画改定基本計画」のことです。
  
 小浜市は河内川ダムへの参画をどうするのかについて、福井県と協議を進めることになるのではないかと思います。