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群馬県議会本会議で八ッ場ダム計画変更についての質疑

 8月に国交省関東地方整備局が公表した八ッ場ダム基本計画の5度目の変更案(事業費の再増額)について、昨日9月26日の群馬県議会本会議で三人の議員が質問しました。

 県議会のホームページで録画がご覧になれます。
 http://www.gunma-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=gikai_result&gikai_day_id=278&category_id=9&inquiry_id=3701
 
 
〇星名建市(自民)約28分
 1 八ッ場ダムについて
(1)総事業費の増額について  知事
(2)ダム周辺の地すべりについて  県土整備部長
(3)埋蔵文化財について
 ア.埋蔵文化財発掘調査について  県土整備部長
 イ.埋蔵文化財調査の成果について  教育長
(4)コストの縮減について  県土整備部長
(5)八ッ場ダムに対する知事の思いについて  知事
 
〇角倉邦良(リベラル群馬)約20分
 4 八ッ場ダム建設に関する基本計画の変更の問題点について
(1)5箇所の安全対策箇所を対策不要とした調査結果と理由について  県土整備部長
(2)ダム建設事業の完了の時期について  県土整備部長
(3)基本計画変更の議決について  企画部長
(4)更なる工期延長等が行われた場合の知事の対応について  知事

 〇新井雅博(自民)約28分
 1 八ッ場ダム建設事業費の増額について  企画部長
 2 ダムの効果と地域振興について
(1)既設ダムの治水・利水の効果について  県土整備部長
(2)八ッ場ダムの治水・利水の効果について  県土整備部長
(3)県内のダム周辺地域振興策について  県土整備部長
(4)今後のダムを活用した地域振興の取組について  知事

 関連記事を転載します。

◆2016年9月27日 毎日新聞群馬版
 http://mainichi.jp/auth/guide.php?url=%2Farticles%2F20160927%2Fddl%2Fk10%2F010%2F098000c
ー事業費増額対応 知事「内容精査し判断」 /群馬

 長野原町に建設中の八ッ場ダムの事業費増額への同意案を県が県議会に提案したことを巡り、大沢正明知事は26日の県議会で、今後さらなる増額が生じた場合の対応を尋ねられ、「内容を精査した上で判断しなければならない」と述べるにとどめ、応じ続けるかどうかは見解を明らかにしなかった。

 八ッ場ダムについて質問したのは、星名建一議員(自民党)、角倉邦良議員(リベラル群馬)、新井雅博議員(自民党)の3人。
 大沢知事は、星名県議から国土交通省が示した事業費増額の計画変更案に対する考えを聞かれ、「大変遺憾。ダム完成を決して遅らせてはならず、熟慮に熟慮を重ねた結果、やむを得ないとの判断に至った」と、これまで通りの答弁をした。

 角倉議員から「国交省からの要求に、打ち出の小づちのように従うのか。」と指摘されると、大沢知事は「国の言うとおりに従ってきたつもりはない。今後の増額問題についても県の意見を申し述べたい」と反論した。

 八ッ場ダムの事業費増額を巡っては、8月に国交省から事業費増額を盛り込んだ計画変更案が提示された。今回で5度目になる変更案によると、事業費は720億円増の約5320億円。県負担は33億8000万円増える見通し。【鈴木敦子、尾崎修二】

◆2016年9月27日 産経新聞
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160927-00000033-san-l10
ー八ツ場増額「これが最後か」 県会一般質問、各会派から相次ぐ 群馬ー

 県議会第3回定例会の一般質問が26日、始まり、八ツ場ダム事業費を720億円増額する国の基本計画変更に各会派から質問が相次いだ。大沢正明知事は増額に対し意見を添えた同意案を提出しており議会の承認が得られるか注目される。

 八ツ場ダムをめぐっては、平成13年の工期延長を始め16年に総事業費を約2110億円から約4600億円に増額するなど、国は4回、基本計画変更をしてきており、自民党の星名建市議員は「本当に、これ以上、増額や工期延長はないのか」とただした。
 大沢知事は同意案提出の経緯を説明、「国からはさらなる工期延長の情報はなく、増額に関しても現時点で想定される増要因は全て考慮されている」とした。

 一方、国の変更案では地すべり対策の対象箇所が11から6に減少。星名議員のほかリベラル群馬の角倉邦良議員も安全対策が万全なのか指摘した。上原幸彦県土整備部長は「専門家を交え国がボーリング調査や地下水を調べ対策が不要と判断した」と説明、「対策を確実に実施することで安全は確保できる」とした。

 大沢知事は「全て国の言う通りにしてきたつもりはない。今後の増額問題にも県として意見はしっかりと述べていく」と強調した。
 今回の増額によって県の負担は約33億8千万円増える見込み。八ツ場ダムは平成31年度の完成を目指し、6月からダム本体のコンクリート打設に入っている。

◆2016年9月27日 上毛新聞
ー「大変遺憾だがやむを得ない 八ッ場ダム増額で知事」

 大沢正明知事は26日の県議会一般質問で、八ッ場ダム(長野原町)の事業費増額について、「増額は大変遺憾だが、地元の人や下流都県の関係者の気持ちを考えると、変更もやむを得ないと判断した」と述べた。

 大沢知事は、計画変更に同意する議案を、ダム建設と生活再建事業の早期完了などを求める意見を付けて開会中の県議会に提出している。事業費再増額や工期再延長の可能性については、「現時点で想定される増額要因が全て考慮されている。工期についても延長が必要になるという情報は国からは受けていない」とした。星名建一氏(自民)に対する答弁。