八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

茨城県知事選・公開アンケート結果

 8月27日投票(8月10日告示)の茨城県知事選にさきがけ、「茨城県の水問題を考える市民連絡会」が実施したアンケートの結果をお伝えします。
 (八ッ場ダムをストップさせる茨城の会の通信より一部転載)

 茨城県の水問題を考える市民連絡会 代表:古沢喜幸
NPOアサザ基金、霞ヶ浦導水事業を考える県民会議、利根川の水と自然を守る取手連絡会、新しいつくばを創る市民の会、水道問題を考える土浦市民の会、八ッ場ダムをストップさせる茨城の会、農民運動茨城県連合会、つくばほっとネット(順不同)

 アンケートを送付した候補者(敬称略): 橋本まさる(現職)、大井川かずひこ(自民党推薦)、鶴田まこみ(NPO法人代表)

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 アンケートは一強を誇る安倍政権が国民の信頼を失い、その存続が危ぶまれる中、各候補の安倍政権への向き合い方を通じ、政治的信条、価値観を見させていただきました。その上で、茨城県が抱える水問題の核心を問い、自治体の長として相応しい存在であるか否かを測らせていただきました。

■橋本まさる、大井川かずひこ両候補は回答なし
 回答の締切りは7月25日といたしましたが、鶴田まこみ候補のみが回答。橋本まさる、大井川かずひこ両候補は無回答。
 締め切りの翌日にあたる8月26日、回答の無い橋本候補の事務所に問合せたところ「マスコミ以外の団体等からのアンケートは、公職選挙法の利益誘導にあたる恐れがあるため回答は控えたい」との回答がありました。また、大井川かずひこ候補の事務所は「多忙のためアンケートにかける時間がない」と無回答の説明がなされました。
 3候補それぞれにアンケートへの向き合い方=県民への向き合い方にくっきりと違いを見せました。

■ 鶴田まこみ候補の回答

質問1. 先ず政治的信条、価値観を市民として知りたく存じご質問いたします。

A 安倍総理大臣は、憲法改正にあたり九条に3項を加え、自衛隊を合憲にすると発言しました。この発言を含め自民党の憲法改正案に賛成しますか。

 不賛成

B 森友学園問題、加計学園問題はなど政治への信頼は揺らいでいます。これらの問題に安倍総理の責任はあると思いますか

 責任がある                 

C 安倍昭恵総理夫人は、官僚のスタッフが付き活動しています。昭恵夫人は公人と思いますか

 公人だ 

質問2. 茨城県の水道問題についてお訊ねします。

A 茨城県の水道の保有水源は169.8万トン、2015年度1日最大給水量は96万トンになります。余剰水量は73.8万トンにも及びます。つまり県人口290万人に対し482万人分の保有水源を持っています。
この状態をいかに思いますか。

 水余りと思う                 

B 現在工事中の八ッ場ダムの開発水量は日量約10万トン/日、霞ヶ浦導水は約45万トン。現在の保有水源に加えると224.5万トンになり638万人分もの保有になります。
 八ッ場ダム、霞ヶ浦導水を必要と思いますか。

 不要と思う                  

C 国は、急激な人口減少・水需要の減少、老朽化が進む水道インフラの更新など水道事業継続の困難さを予測してか、本年4月水道法の改正を閣議決定いたしました。要旨は水道事業の広域化の推進と外資をも含めた運営権の民間譲渡への道を開くことにあります。
 水道事業の運営権の民間譲渡に賛成ですか。

 不賛成  

質問3 霞ヶ浦の浄化と再生についてお訊ねいたします。

 1978年の常陸川水門の完成・閉鎖により霞ヶ浦は海との繋がりが断たれ、水質の悪化による生態系の破壊は覆うべくもありません。ことにニホンウナギの激減は、環境省をして絶滅危惧種に指定するに至りました。霞ヶ浦の再生は海との繋がりを取り戻すことにつきるかと思います。そのため私たちは常陸川水門の柔軟運用を求めてきました。
 常陸川水門の柔軟運用に賛成ですか。

 賛成 

質問4 東海第2原発についてお訊ねします。

 福島原発の事故による霞ヶ浦の放射能汚染はいまだ根本的な解決を見ていません。一方事故の大本である福島原発は汚染水の流出などが続き収束とはほど遠い状況にあります。過酷事故は免れたとはいえ県内には東海原発を抱えています。
 東海第2原発は廃炉にしますか?安全基準を満たした上で再稼働しますか?

 廃炉にする  

ご意見
 無駄な公共事業を廃止し、茨城県が誇りにできる水辺の自然環境を再生して、持続可能な産業育成をしたいと思います。また、原発の再稼働は許さず、将来にわたって県民が安心して暮らせる茨城県をつくりたいと思います。