今夏は8月中旬~下旬の複数の台風により、北海道の各河川で大きな氾濫がありました。また、8月末の台風10号により岩手県でも大きな氾濫がありました。

 これらの水害の状況は国交省の「第3回 大規模氾濫に対する減災のための治水対策検討小委員会 配付資料」(11月22日)
 http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/daikibohanran/3/index.html

 【参考資料1】中小河川等における水防災意識社会の再構築のあり方(PDF形式:10.1MB) に報告されています。この報告を見ると、支川が氾濫してその氾濫水が本川の堤防を堤内側から越水して決壊させたケースなど、浸水被害の様々なケースがあることがわかります。
 http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/daikibohanran/3/pdf/dai03kai_sankou1.pdf

 これらの被害を受けて、国交省は12月9日、北海道と岩手県それぞれについて緊急治水対策を発表しました。事業費は北海道は317億円、岩手県は240億円以上となっています。

 国交省ホームページより 報道発表資料
〇 「北海道緊急治水対策プロジェクト」 ~8月台風で大きな被害を受けた北海道の河川等についてハード・ソフト一体となった緊急的な治水対策を実施~ 
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000015.html

〇 平成28年8月台風により被災した岩手県管理河川における緊急的な治水対策について 
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000016.html

 関連記事を転載します。

◆2016年12月9日 時事通信
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161209-00000076-jij-pol
ー1000カ所で緊急治水対策=台風被害の北海道、岩手―国交省ー

 国土交通省は9日、今夏の台風で大きな被害を受けた北海道と岩手県の河川合わせて約1000カ所で緊急治水対策を行うと発表した。
 
 北海道は2019年度までに約700カ所、岩手は20年度までに約300カ所で、堤防整備や洪水時の水位を下げるための河道掘削工事などを進める。

 北海道では、国が管理する河川やダム108カ所で総額約317億円を投じて実施する。道管理の河川約600カ所でも対策を進める予定。河道掘削で生じた土砂は、土壌が流出した農地へ運んで復旧に活用する。

 受信者が要求しなくても携帯電話などに洪水情報を送る「プッシュ型」のメール配信システム導入といったソフト面の対策も行う。

 岩手は、入所者9人が亡くなった高齢者グループホームの近くを流れる小本川など県管理河川の約300カ所が対象となる方向。事業費は240億円以上になる見通しだ。

◆2016年12月10日 日本経済新聞
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB09H7O_Z01C16A2L41000/
ー国・道が集中治水対策、道内700カ所、4年間で300億円超ー

 北海道開発局は9日、今夏の台風被害を受けて2016年度から4年間で十勝川など道内河川やダムの治水対策を集中的に実施すると発表した。
 国・道管理河川の約700カ所を対象に堤防整備などを進め、災害に強い河川インフラを構築する。対策費は国管理分だけで約317億円を見込む。道管理分の整備費は現在査定中で全体の事業規模はさらに膨らむ見通し。災害時の住民の避難計画の拡充などソフト面の対策も強化する。

 道内では8月以降に3つの台風が上陸し、大雨による河川の堤防決壊など大規模被害が相次いだ。農業被害(9月現在)は約4万ヘクタールに渡って543億円に上った。

 国が同日まとめた「北海道緊急治水対策プロジェクト」では、被害のあった河川やダムの原状回復にとどまらず、今後の災害時の被害を最小限に抑えるためのハード整備に踏み込む。

 対象地区は国管理河川が108カ所、道管理が約600カ所に及ぶ。国管理分の整備費の内訳は原状回復が計81カ所で145億円、新たな災害に備える改良復旧費などが計27カ所で173億円。国と道が事業費を負担する。

 大きな被害を受けた十勝川や空知川などでは、災害復旧工事とともに堤防整備や河道掘削も行う。河底を掘り下げることで氾濫を防ぐ。河川の氾濫で耕作土が流出した農地も多く、掘削した土砂を農地の復旧にも活用する。

 関係機関が連携したソフト対策も強化する。道内13カ所の1級河川水系ごとに設置している「減災対策協議会」を活用。避難情報の確実な伝達や避難誘導、防災意識の向上などに取り組む。

 例えば、市町村ごとに避難勧告を発令する際の行動計画をより詳細な内容に改善したり、それを踏まえた避難訓練などを行ったりする。17年までに水位を住民に知らせる指定河川を4つ増やし、洪水時の浸水想定区域の周知の徹底も図る。道開発局河川計画課の担当者は「避難に要する時間など市町村の実情に応じた行動計画をつくり、災害時に備える」と話す。

 さらに住民や旅行者に迅速に洪水情報を知らせるため、携帯電話への緊急速報メールの配信エリアを拡大する。

 国と道などはハードとソフトの両対策を組み合わせて災害対応力の底上げを目指す。

◆2016年12月10日 読売新聞
 http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20161210-OYTNT50012.html
ー台風災害 河川復旧、19年度までにー

◆国交省緊急対策 避難促進 自治体と連携
 国土交通省は9日、8~9月の一連の台風災害を受け、緊急的な治水対策を実施すると発表した。被災した河川の本格復旧や氾濫の発生を防ぐ工事などを2019年度までに完了させ、住民の避難を促すための対策を道や市町村などと連携して進める。

 同省北海道開発局によると、洪水で河川の堤防が決壊するなどして復旧工事が必要な場所は道内に計約700か所あり、そのうち国が管理する河川やダムは計8水系108か所に上る。国は81か所で元に戻す復旧工事(計約145億円)を実施するほか、27か所で川底を掘るなどして洪水時の水位を下げ、今後の災害を防ぐ改良復旧・治水対策工事(同173億円)を進める。

 河川工事で出た土は、浸水被害のあった農地の復旧工事に活用するという。

 道管理の河川では約600か所で工事するが、災害査定が完了していないため必要額は確定していない。

 自治体が避難勧告などのタイミングを事前に定める防災行動計画「タイムライン」について、国管理河川沿いの市町村のうち未作成の37市町村分を、梅雨や台風が来る来年の「出水期」までに完成させる。タイムラインを使った避難訓練を実施するほか、携帯電話の緊急速報メールを使った洪水情報の配信を導入する。

 国はハザードマップの基となる洪水浸水想定区域図を「1000年に1度」の大雨に対応できるよう見直し、11月末時点で道内13水系32河川の区域図を公表している。未公表の29河川分を来夏までに策定、公表するとした。