現状レポート

現地の状況

(更新日:2009年12月9日)

湖面1号橋(2009年12月9日)

2010年度予算に湖面1号橋の工事予算を組み込むことを前原大臣が表明し、湖面1号橋の建設継続が決定しました。
» 湖面1号橋の建設にゴーサインが出た時の記事はこちらです。

湖面一号橋の準備工事 (川原湯温泉駅の対岸にて)

湖面一号橋の準備工事
(川原湯温泉駅の対岸にて)

11月30日に群馬県は、八ッ場ダムの全水没予定地である川原畑地区と川原湯地区の代替地を結ぶ「湖面1号橋」の橋脚二基の工事の入札を来年二月に実施すると発表しました。
湖面一号橋は、政権交代後、テレビ映像などで有名になった湖面2号橋、湖面3号橋などとともに、将来の八ッ場ダム湖に架ける目的で計画されました。4本の橋脚のうち、P(ピア)2は今年3月に発注して現在、JR吾妻線の川原湯温泉駅前で基礎工事が行われています。

今回入札するP3、P4は、それぞれ吾妻川と鉄道の間、川原湯温泉入口アーケードの左側に建設されることになっています。工事費の96%は国の負担です。
マスコミでよく取り上げられる湖面2号橋、湖面3号橋がそれぞれ付替県道林岩下線、付替国道145号線の一部を構成しているのに対し、湖面1号橋は付け替え国道から代替地に移転する予定の新川原湯温泉へのアクセス道路で、ダムが中止になれば、その役割は見直される可能性が高いとされています。

この湖面1号橋には次のような問題があります。

(1)現在の川原湯温泉の入口などに巨大な橋脚が四本も立つことになり、周辺の景観が台無しになるだけでなく、水没予定地での生活・営業に大きなダメージを与え、今後の水没予定地の利活用にとって大きな障害となる。

(2)湖面1号橋の川原畑地区側は典型的な地すべり地帯である二社平(じしゃだいら)であって地質が劣悪である。また、川原湯地区側は打越代替地の大沢を大規模に、数十メートル以上の厚さで盛土をするところになるので、両側で橋の安全性に大きな懸念が生じる。

ダム事業の中止方針が発表される中で湖面1号橋の工事がこのまま進められれば、後々大きな禍根を残す可能性があります。ダム事業中止後、地域再生計画を策定する段階でその是非をあらためて検討できるよう、ここで工事を一旦中断する選択肢も考える必要があります。
八ッ場ダムの関係都県で住民訴訟を担う八ッ場ダムをストップさせる各都県の会では、2009年12月3日、湖面一号橋の入札の中止を要請する文書を前原大臣に提出しました。
 ↓
http://yamba-net.org/old/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=766


(群馬県資料)

◆湖面一号橋工区の情報↓
http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=63319
(群馬県ホームページ)

◆湖面一号橋のピア3、ピア4の入札公告↓
http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=87149&LANG_ID=8
(群馬県ホームページ)

◆湖面一号橋のピア2の入札公告↓
http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=75437
(群馬県ホームページ)


湖面1号橋の費用対効果(B/C)についての計算を事業主体の群馬県が行っていることがわかりました。

この検討結果で明らかなように、B/Cの計算のもとになるデータには現実離れした数字が使われており、実際にはB/Cは1を大きく下回ります。

地元の方々の中に、湖面1号橋の建設を望む声があるのは無理からぬことです。
けれども、ダム湖ができない場合、湖面1号橋は水没予定地の利活用、観光業にとって大きなマイナスとなり、地質が悪い場所に立つ巨大な橋脚は、将来、地域にとって大きな負の遺産となる可能性があります。
湖面1号橋の巨額な工事費用を住民の方々への補償、雇用の場づくり、高齢化する地域の福祉などに回すことができれば、生活再建・地域振興に直結します。