八ッ場ダム予定地を走るJR吾妻線は、ダム事業により水没線より上に付け替えられましたが、3月4日のダイヤ改正により、これまで「川原湯温泉」駅に停車していた特急草津が同駅を通過することになりました。

 群馬県を走る列車はダイヤ改正のたびに減らされてきました。昨年3月のダイヤ改正では、特急草津はそれまでの終着駅だった「万座・鹿沢口」駅への運行を廃止し、一つ手前の「長野原草津口」駅までの運行となりました。(参考→「嬬恋村、万座・鹿沢口駅から無料バス 特急廃止で危機感 」(2016年8月6日付日本経済新聞
 「長野原草津口」駅の一つ手前の川原湯温泉駅は2015年度の平均乗車人数が26人(うち定期利用者13人)と、駅員がいるJR東日本管内の駅の中で乗車人数が下から12番目に少ない駅です。これまで特急が停車していたのは、ダム事業で新駅をつくり、2014年10月に盛大な開業式典を行ったため、すぐには変更できなかったからかもしれません。今回、通過することになった他の駅は、川原湯温泉駅より大きな駅ばかりです。

 特急草津の通過を明らかにしたのは、昨年12月にJR東日本高崎支社が発表したプレスリリースした。
 通過することになった駅名は明記されていませんが、プレスリリースの3ページ目に「 特急草津の停車駅を統一します」とあり、ダイヤ改正後の停車駅名が書かれています。
 

 関連記事を転載します。

◆2017年1月19日 毎日新聞群馬版
 http://mainichi.jp/articles/20170119/ddl/k10/040/079000c
ーJR東日本 3月ダイヤ改正 上野-長野原草津口間、最大13分短縮 /群馬ー

 JR東日本高崎支社は、3月4日に実施されるダイヤ改正の管内概要を発表した。特急「草津」の停車駅を減らし、上野-長野原草津口間が最大13分短縮される。平日に高崎線を走る特急「あかぎ」をすべて全車指定席の「スワローあかぎ」に変更する。

 特急「草津」が停車しなくなるのは、群馬原町、川原湯温泉と、埼玉県内の深谷、本庄駅など。同支社担当者は「速達性を考慮した」と説明している。

 また、旅行先での滞在時間拡大を図るため特急「草津2号」の長野原草津口の出発時刻を約2時間繰り下げ、午後1時3分にする。

 特急「スワローあかぎ」に関しては、前橋発午前7時26分の新宿行き列車を、高崎始発に変更。平日運転の「あかぎ10号」(新前橋発午後5時34分)は利用客が少ないことから運転を取りやめる。

 両毛線では、日中時間帯の運転間隔を高崎-伊勢崎間で約30分、伊勢崎-小山間で約1時間に、おおむね一定化する。上越線と吾妻線では日中時間帯を中心に一部列車の始発・終着駅を新前橋に変更。高崎との間は両毛線列車で接続する。

 上越新幹線は、利用客の多い東京到着午後5時台に上り列車を1本増やし、4本とした。これに伴い夜時間帯の上り列車を1本減らす。【増田勝彦】

◆2016年8月6日 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO05735730V00C16A8L60000/
ー嬬恋村、万座・鹿沢口駅から無料バス 特急廃止で危機感ー

 群馬県嬬恋村と嬬恋村観光協会は、東日本旅客鉄道(JR東日本)吾妻線の万座・鹿沢口駅と村内の主な観光地を結ぶ無料シャトルバスの運行を始めた。ルートは駅名の由来にもなった鹿沢温泉方面と、日本百名山の一つである四阿山(あずまやさん)の玄関口に当たるバラギ高原方面の2つ。いずれも路線バスがない区間で、マイカーを使わない観光客の利便性を確保する。

 JR東日本は3月のダイヤ改正で、特急「草津」の長野原草津口―万座・鹿沢口間の運転を廃止した。鉄道で嬬恋村を訪れるには北陸新幹線の軽井沢駅からバスに乗るルートが主流になり、吾妻線の利用者が減少していることが背景だが、嬬恋村の観光関係者の間では危機感が生まれている。シャトルバスの運行で、観光客の吾妻線利用を促す。

 運行日は鹿沢温泉方面が25日までの毎日と9月4日までの土曜・日曜。バラギ高原方面はゴンドラの運転日にあわせ11~21日など。鉄道に接続する時刻表を設定しているが、乗車日の2日前までに嬬恋村観光協会に電話で予約する。利用客がいない場合は運休となる。今夏以降も観光シーズンを中心にシャトルバスを運行したい考えだ。

 公共交通網が手薄な群馬県では、鉄道の駅から目的地へ向かう「2次交通」の充実が課題となっている。