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投稿者 : ゲスト 投稿日時: 2012-11-21 (687 ヒット)

2012年11月21日

 会計検査院のホームページに平成23年度決算検査報告が掲載されました。
 この中に、10月3日付で朝日新聞が社会面で取り上げた品木ダムの汚泥処分場に関する報告(問題指摘)があります。↓
http://www.jbaudit.go.jp/report/new/all/pdf/fy23_05_13_05.pdf

 八ッ場ダムを建設するために造られた品木ダムの問題は、むろん八ッ場ダム事業と深いかかわりがあります。
 朝日新聞の記事と解説をこちらに掲載しています。
 http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1734

 会計検査院のホームページから、該当箇所を転載します。

~~~~~

(256)浚渫工事で発生した汚泥の埋立処分を行う産業廃棄物処理施設の構造が産業廃棄物処理法に定める基準を満たしておらず、同工事における埋立処分が適正とは認められないもの

会計名及び科目 社会資本整備事業特別会計(治水勘定)(項)河川整備事業費(平成19年度以前は、治水特別会計(治水勘定)(項)河川総合開発事業費)

部 局 等 関東地方整備局品木ダム水質管理所(契約庁)
      関東地方整備局(支出庁)

工 事 名 H18 品木ダム浚渫工事等6 工事

工 事 の 概 要 品木ダムにおける水質改善事業の実施に伴い発生する中和生成物等の堆積物を浚渫し、これを産業廃棄物処理施設に埋立処分するもの

工 事 費 752,850,000 円(平成18 年度~23 年度)

請 負 人 東亜建設工業株式会社、信幸建設株式会社、東洋建設株式会社、株式会社武藤組、小柳建設株式会社

契 約 平成18 年10 月 指名競争契約(1 契約)
      平成19 年 7 月~23 年6 月 一般競争契約(5 契約)

支 払 平成18 年10 月~24 年4 月

不適正な埋立処分に係る工事費 289,454,136 円(平成18 年度~23 年度)

1 浚渫工事で発生した汚泥の産業廃棄物処理施設における埋立処分の概要
(1) 浚渫工事の概要
関東地方整備局(以下「整備局」という。)管内の品木ダム水質管理所(以下「管理所」という。)は、河川法(昭和39 年法律第167 号)に基づき、湯川、谷沢川及び大沢川の各一級河川の強酸性水を品木ダムにおいて中和する水質改善事業の一環として、品木ダムに流入した土砂及びヒ素等の重金属を含有する中和生成物から成る堆積物を除去し、これを適正に処分するため、浚渫船による堆積物の浚渫と当該浚渫により発生した堆積物(以下「浚渫土」という。)の埋立処分を実施しており、整備局は平成18 年度から23 年度までの間に工事費計752,850,000 円を支出している。

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45 年法律第137 号。以下「法」という。)等によれば、浚渫土は、事業活動に伴って生じた廃棄物として産業廃棄物に該当(以下、この産業廃棄物に該当する浚渫土を「汚泥」という。)し、事業者はその事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならないこととされている。

(2) 産業廃棄物処理施設の概要
 管理所は、法第15 条第1 項に基づき、15 年12 月に群馬県知事(以下「知事」という。)に対して汚泥を埋立処分するための産業廃棄物処理施設(以下「施設」という。)の設置許可を申請し、16 年3 月に知事から設置許可を受けた後に、品木ダム上流の国有林地内に施設の建設に着手して、17 年2 月にしゅん工させていた。その後、管理所は、18 年11 月から施設の使用を開始して、24 年3 月までの間に汚泥約5 万m2を埋立処分している。

 法第15 条の2 第1 項において、施設設置許可の申請を受けた都道府県知事は、施設の設置に関する計画が環境省令で定める技術上の基準等に適合していなければ許可をしてはならないとされており、環境省は、この規定に基づき、当該技術上の基準として、「一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令」(昭和52 年総理府・厚生省令第1 号。以下「最終処分場基準省令」という。)を定めている。

 産業廃棄物は、法等において、①廃プラスチック類、ゴムくずなど性状的に安定している廃棄物(以下「安定型産業廃棄物」という。)、②汚泥、廃油等の溶出物があったり腐敗したりする廃棄物(以下「管理型産業廃棄物」という。)等に分類されており、汚泥は管理型産業廃棄物に該当するため、これを埋立処分するためには管理型産業廃棄物の最終処分場(以下「管理型最終処分場」という。)を使用しなければならないとされている。そして、最終処分場基準省令第2 条第1 項第4 号において、管理型最終処分場には、地表水が埋立地へ流入するのを防止するために、施設の埋立地の周囲に開渠を設置することなどが義務付けられている(参考図参照)。

 (参 考 図)
 開渠の概念図
管理型最終処分場の埋立地

 一方、安定型産業廃棄物の最終処分場(以下「安定型最終処分場」という。)については、開渠の設置は義務付けられていない。

2 検査の結果
 本院は、合規性等の観点から、施設は最終処分場基準省令等に基づき適正に設置されているか、汚泥の埋立処分は適正に行われているかなどに着眼して、整備局及び管理所において、本件工事を対象に、工事請負契約書等の書類及び現地の状況を確認するなどして24 年1 月に会計実地検査を行った。

 検査したところ、次のような事態が見受けられた。

 前記のとおり、管理所は、15 年12 月に、知事に管理型最終処分場として施設の設置許可を申請していたが、この設置許可申請書には、施設の構造は「安定型最終処分場の構造基準による」と記載されており、施設は、実際には、安定型最終処分場の構造を持つ管理型最終処分場として許可を受けていた。このため、管理所は、施設に管理型最終処分場に設置が義務付けられている開渠を設置しなかった。

 しかし、法第15 条の2 第1 項第1 号等の規定において、管理型最終処分場は、安定型最終処分場の構造によることはできないこと、管理型最終処分場に設置が義務付けられている設備は施設の使用を開始する前に設置する必要があることなどとされていることから、管理型最終処分場には汚泥の埋立処分を開始する前に開渠を設置する要があった。

 現に、施設の設置許可権者である知事は、24 年7 月に施設への立入調査を行い、この結果、埋立地の周囲に開渠が設置されていないなどの事態は、法に抵触しているとする改善指示書を管理所に対して発出している。

 したがって、整備局及び管理所が18 年度から23 年度までの間に実施した当該施設での汚泥の埋立処分は、法令上瑕疵のある施設を使用して行われていて、事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理していたとは認められず、整備局が18 年度から23年度までの間に支出した工事費のうち、施設での汚泥の埋立処分に要した費用計289,454,136 円は不当と認められる。なお、施設の建設に要した費用については、当該施設建設に係る資料の保存期限が経過しているため、会計実地検査においては、その額を把握することができなかった。

 このような事態が生じていたのは、管理所において法等に対する理解や施設の構造が法令上の基準を満たしているかについての検討が十分でなかったこと、整備局及び管理所において事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならないとする認識が欠けていたこと及び汚泥を埋立処分する施設の構造が法令上の基準を満たしているかについての確認が十分でなったことなどによると認められる。


投稿者 : ゲスト 投稿日時: 2012-11-16 (668 ヒット)

2012年11月16日
              
 利根川・江戸川有識者会議に関する質問主意書と政府答弁書の解説

 国土交通省関東地方整備局は八ッ場ダム本体工事費の予算執行の条件となっている利根川河川整備計画を策定するため,9月下旬から利根川・江戸川有識者会議を急ピッチで開催しています。今年度中に八ッ場ダム本体工事費の予算を何としても執行しようという関東地方整備局の思惑によるものです。
 しかし、関東地方整備局が策定しようとしている河川整備計画は、利根川本川・江戸川だけであり、官房長官裁定が求める水系全体の河川整備計画ではありません。また、本川の計画を先に策定し、支川を後回しにするというのは、治水における科学的見地からも考えられないことであり、河川整備計画策定の基本ルールを逸脱したものです。
 また、有識者会議では議論を十分につくさなければならないにもかかわらず、事務局である関東地方整備局が委員の意見は聞きおくだけでよいとする露骨な姿勢を見せており、審議会の類いとしては前例がない、常軌を逸した運営がされています。
 このような国土交通省の理不尽な整備計画策定の進め方が看過されていてよいはずがありません。

 今回、この問題に関して政府に対して衆議院で質問主意書が10月30日に提出されました、これに対する政府答弁書が11月9日が出ましたので、それらの要点と解説をお伝えします。
 質問主意書の提出者は三宅雪子衆議院議員(国民の生活が第一)です。

 (質問主意書と政府答弁は末尾に掲載しています。)

 質問に対する政府答弁の解説

1 官房長官裁定が求めている利根川水系全体の河川整備計画の策定について

【質問】
 官房長官の裁定が求めているのは、あくまで「利根川水系に関わる河川整備計画」、すなわち、利根川水系全体の直轄区間の河川整備計画の策定である。ところが、現在、開催されているのは、利根川と江戸川という本川関係を審議する利根川・江戸川有識者会議のみである。利根川・江戸川という本川だけの河川整備計画を策定するのでは、官房長官裁定の条件をクリアしたことにならないことは言うまでもない。
 官房長官の裁定にそって、利根川水系全体の直轄区間の河川整備計画をいつ策定する予定なのか、政府の見解を明らかにされたい。

【答弁】
 御指摘の 「官房長官の裁定に沿って、利根川水系全体の直轄区間の河川整備計画をいつ策定する」の意味するところが必ずしも明らかではないが、利根川水系の直轄管理区間における河川法第十六条の二第一項に規定する河川整備計画については、関東地方整備局長が平成十八年から、学識経験を有する者等の意見を聴く場である利根川・江戸川有識者会議等を設置して利根川水系利根川・江戸川河川整備計画等として策定を進めており、それらの策定の予定時期はいずれも現時点で未定である。
 なお、八ツ場ダム建設事業については、官房長官裁定を踏まえ、国土交通大臣が適切に対処することとしている。

【解説】
 この答弁において見るべきところは、
「利根川・江戸川有識者会議等を設置して利根川水系利根川・江戸川河川整備計画等として策定を進めており、それらの策定の予定時期はいずれも現時点で未定である。
 なお、八ツ場ダム建設事業については、官房長官裁定を踏まえ、国土交通大臣が適切に対処することとしている。」です。
 不明瞭の答え方ですが、「利根川・江戸川有識者会議等」、「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画等」と、「等」をつけており、他の有識者会議の開催、支川の河川整備計画の策定にも言及しています。
 他の有識者会議をいつ開くのか、支川の河川整備計画をいつ策定するのかの時期は未定としているけれども、この答弁書では、利根川・江戸川有識者会議だけを開いて、利根川・江戸川河川整備計画だけを策定すれば、官房長官裁定の条件を充たすとは答えていません。そして、官房長官の裁定を踏まえることを付け加えています。
 以上のことから考えると、おそらく、国土交通省の中でも、官房長官裁定の解釈を捻じ曲げて、利根川・江戸川有識者会議だけの現在の強行路線で行くのか、あるいは官房長官裁定に忠実に沿って利根川水系全体の整備計画を策定するように路線を変更するのか、議論が分かれているのではないかと推測されます。
 利根川・江戸川有識者会議が10月25日、11月6日、15日と3回中止になりましたが、上記のことが会議中止と関係している可能性があります。

2 河川整備計画の策定の基本ルールについて
利根川には大きな支川がいくつもあり、それらの支川も含めて、河川整備計画を策定しなければなりません。支川と本川は相互に関係しており、特に支川の状況が本川に影響するので、両者を切り離して河川整備計画を策定することは、科学的見地から見てあってはならないことです。そこで、全国の水系でそのような事例があるかを確認するための質問がされました。

【質問】
ア 全国の一級河川の直轄区間で河川整備計画が策定されてきている。一級河川の直轄区間で今までに河川整備計画が策定された水系の数、及びそのうち、水系一体ではなく、水系を支川と本川に分離して河川整備計画を策定した河川についてその水系名を明らかにされたい。

イ 支川と本川に分離して直轄区間の河川整備計画を策定した河川について、各支川、本川のそれぞれの策定時期を明らかにされたい。

【答弁】
 平成二十四年十一月五日時点で、一級河川の直轄管理区間について河川整備計画が策定されている水系の数は七十六、このうち、一級河川の直轄管理区間を分割して複数の河川整備計画が策定されている水系は石狩川水系であり、同水系に係る個々の河川整備計画の名称及びその策定年月日は、それぞれ次のとおりである。

 石狩川水系
 支川(千歳川、幾春別川、豊平川、空知川、雨竜川)平成17年4月~19年5 月本川(上流、下流)               平成19年9月

【解説】
 河川整備計画が策定された76水系のうち、石狩川を除く水系は水系全体の河川整備計画を策定しており、河川整備計画とは水系全体で策定するものであることがあらためて確認されました。
 そして、唯一の例外である石狩川も支川の整備計画を先に策定してから、本川の整備計画を策定しています。支川の状況が本川に影響するから、これは当然の順序です。
 現在、利根川水系で進められているように、利根川・江戸川という本川の整備計画を支川のそれよりも先に策定することは整備計画策定の基本ルールを逸脱するものであり、あってはならないことです。

3 有識者会議の役割と運営について
 質問主意書では、事務局が有識者会議の役割を軽視し、常識外れの運営を行っていることについても質問していますが、それに対する答弁は、「規約に基づいて適切に実施している」などといった、中身のない答えに終始しています。
 しかし、今回の質問主意書がこの問題を指摘したことによって、国土交通省の常軌を逸したやり方に一定にブレーキがかかるのではないでしょうか。そのことを期待したいと思います。

 ~~~~~
 政府答弁と質問主意書(クリックすると開きます。)


 
 これらの文書は質問番号13番として、衆議院ホームページにも掲載されます。
 http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm 
 


投稿者 : ゲスト 投稿日時: 2012-11-15 (1435 ヒット)

2012年11月15日

 八ッ場ダム事業では、ダム湖に湖面橋を四本わたすことになっています。現在、ダム予定地では四本目の湖面橋を建設中です。

 
     
 3年前の政権交代当時、上流側の二本の湖面橋は完成しており、三本目の湖面橋を建設中でした。三本目の湖面橋は湖面2号橋と呼ばれていました。
 建設途上にあった湖面橋は、十字架状の特異なフォルムが格好の被写体となり、政権交代のシンボルとして、当時盛んにマスコミに取り上げられました。

     
      建設中の湖面2号橋と久森(くもり)田んぼ(2009年10月4日撮影)

 半世紀以上前のダム計画に7割以上の予算をすでに投入しながら、まだダム本体工事が始まっていないという事態は、ダム事業の内実を知らされていない一般国民には理解しづらいことであったらしく、この湖面橋をダムと勘違いする人もいました。

 その後、間もなく橋脚はつながりましたが、その頃には八ッ場ダムへの関心はすっかり失せ、12月には工事現場で、強風による落下資材が作業員を直撃したのですが、痛ましい死亡事故がニュースに取り上げられることもありませんでした。
 その後、完成した湖面2号橋は不動大橋と名づけられ、八ッ場ダム事業を推進する石原都知事(当時)や上田埼玉県知事、大沢群馬県知事は、橋上でマスコミに写真を撮らせ、「ここまで事業が進んでいるのだから、八ッ場ダムを中止するのは現実的ではない」と訴えました。 

 下の写真は、2010年1月、不動大橋を下流側から撮ったものです。橋脚がつながった不動大橋の手前に小さな橋が見えます。栄橋と呼ばれ、右岸の川原湯地区と左岸の川原畑地区を結ぶ橋です。
     

 川原湯地区と川原畑地区は、八ッ場ダムの水底に沈む予定です。それぞれの集落は、ダム湖畔となる場所に造成中の代替地にずり上げられ、両岸の代替地を結ぶのが、建設中の湖面1号橋です。それぞれの湖面橋はダム湖に沈む橋の補償事業として実施されており、巨大な湖面1号橋は小さな栄橋の補償事業という名目です。

     

 湖面1号橋は政権交代当時はまだ姿を見せていませんでした。この橋は県道の一部ですが、工事費用の96%は国が負担します。八ッ場ダム事業を推進する立場の群馬県は、2010年2月に橋脚二基の工事の入札を実施する予定でしたが、八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会や民主党群馬県連はこれに反対し、前原大臣は10年1月27日の参院予算委員会で湖面1号橋の建設見直しを示唆しました。しかし群馬県は2月1日に入札を強行し、結局、前原大臣は3月に建設継続を容認しました。
 表向きの湖面1号橋の建設根拠は、地元住民の要望でした。しかし、実際には、工事を望む土建業者と自民党、群馬県の要求に前原大臣が屈した結果です。
 地元では、橋脚工事を入札した地元の土建業者への気遣いが内々で語られ、湖面1号橋の建設に反対した住民が地域で孤立するケースもみられました。

 JR川原湯温泉駅前に降り立つ観光客は、駅前で建設工事が行われている湖面1号橋の姿にまずビックリします。駅から下流側に数分歩くと、名勝・吾妻渓谷です。紅葉のピークを過ぎ、晩秋を迎えましたが、渓谷を散策する人の姿は、絶えることがありません。
 駅前には川原湯温泉の入り口があります。この脇にも橋脚が聳えています。巨大な橋脚は、水没予定地に暮らしてきた人々や観光客を睥睨しているようです。

     

 
 
 湖面橋建設は八ッ場ダムの事業費の9割以上を占める”生活再建事業”の一環として行われています。しかし、大規模なインフラ整備が進んでも、地域は寂れる一方で、代替地での川原湯温泉の再建も、見通しが立っていません。川原湯温泉では今月も一軒、旅館が休業になります。
 
 野田首相の解散宣言により、自民党復権の可能性が高まり、八ッ場ダム本体工事の着工も目前とされます。
 湖面1号橋の姿は、人々の暮らしを押しつぶしながら暴走する、この国の公共事業の実態を象徴しているようです。

     

     

     


投稿者 : ゲスト 投稿日時: 2012-10-31 (715 ヒット)

2012年10月31日

 本日、国交省関東地方整備局のホームページに利根川・江戸川有識者会議の議事録と資料が掲載されましたので、お知らせします。

 国土交通省関東地方整備局・河川部
 http://www.ktr.mlit.go.jp/river/index.html
 平成24年10月31日 最新のお知らせ

 四年四カ月ぶりに再開された9月25日(第5回)と10月4日(第6回)に関するものです。10月16日にも会議が開かれましたが、この時の議事録はまだ公開されていません。
 なお、10月16日以降、10月25日、11月6日にも会議が招集される筈でしたが、これらの会議は開かれませんでした。

 以下の議事録を読むと、白熱した議論が展開されていることがわかります。
 大熊委員の配布資料は、10月19日に東京新聞が一面トップで取り上げた、カスリーン台風氾濫図に関するものです。また、関委員の配布資料は、森林の保水力に関するものです。いずれも、国交省が利根川治水において採用した計算結果が、科学的な検証に耐えるものではないことを指摘した資料です。


◆9月25日 第5回の議事録http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000068807.pdf

◆10月4日 第6回の議事録http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000068808.pdf


◆10月4日、16日の大熊委員の配布資料 
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000067955.pdf
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000067957.pdf

◆10月16日の関委員の配布資料 
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000067956.pdf


投稿者 : ゲスト 投稿日時: 2012-10-31 (537 ヒット)

2012年10月31日

 ダム問題を追うジャーナリスト、まさのあつこさんによる『水資源開発促進法 立法と公共事業」がこのほど刊行されました。

 
 ◆築地書館ホームページより
 http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1450-7.html

 本のタイトルは地味ですが、内容はかなり刺激的で、八ッ場ダムをはじめとするダム事業がなぜ止まらないのかが、これまで明かされてこなかった数々の事実とともに詳述されています。

 民主党政権が政権公約で掲げた「八ッ場ダム中止」と「全国のダム事業の見直し」は、戦後、河川行政を進めるために築かれてきた体制を根底から覆さない限りなし得ないものでした。
 この三年の間に、民主党政権の政策は、当初の理想からかけ離れたものとなり、失望した国民の多くから「できもしない公約を掲げて、国民の歓心を買った」と批判されていますが、民主党を叩き、マスコミがもてはやす”第三極”に期待しても、事態は何も変わりません。

 問題は、本書で取り上げられている状況のままでは、社会が衰退する一方で、未来に希望を見出せず、その皺寄せが地方や弱者に押しつけられるということです。
 あきらめと無関心が蔓延する中、どうしたら事態を改善できるのか、河川行政に関する豊富な知識と具体的な情報をもとに、わかりやすく解説している本書は多くの示唆を与えてくれます。

 序章より一部抜粋します。

~~~
 「河川行政では混迷が続いていた。
  1997年の河川法で計画決定時に住民参加を可能とする手続が加わったが、旧来型の事業者主導の事業の進め方や計画の策定方法は、一部の例外を除いてほとんど変わらなかった。
 今度こそは河川行政を転換させ、長期化して必要性を失ったダム事業を中止させ、住民の生活再建も含めて軌道に乗せる必要がある。
 そのためには、要のポストにその職責にふさわしい人物を念のために推す必要があった。
 「念のため」というのは、民主党のマニフェストを読めば、必ずやこの人が起用されるだろうと思う人物がいたからである。」
 


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