「長崎・石木ダム 県、座り込み場所を土砂で埋め尽くす」(朝日新聞)

 石木ダムの建設現場で住民らが抗議の座り込みをする場所に土砂が運び込まれ、盛り土工事が始まりました。
 ダムに反対する地元住民と支援者は、翌日も座り込みを続け、今週からは交代で午前だけでなく午後も座り込んでいるため、工事は進んでいないようです。
 治水上も利水上も不要なダム事業を進めるために、長崎県は強引な手法を取り続けています。県の担当者は「ゼロベースから話し合うことなどあり得ない」と話していると報じられていますが、今さら後戻りできないと思い決めているのでしょうか。

◆2020年10月21日 朝日新聞
https://digital.asahi.com/articles/ASNBN6SNRNBNTOLB018.html
ー長崎・石木ダム 県、座り込み場所を土砂で埋め尽くすー

  長崎県と同県佐世保市が同県川棚町で計画する石木ダムの建設現場で、抗議の座り込みをする住民・支援者と県側の緊張が再び高まっている。県は住民らが現場に置いている私物の撤去を迫ったが、受け入れられないと判断。このままでは工期が遅れると、座り込み場所に土砂を運び込み、一帯を埋め尽くした。

     ◇

 県は現在、ダムで水没する県道の付け替え道路(延長3・1キロ)の工事を進めており、そのうちの1・1キロについて今年度中に終えるのを目標としている。

 《当該物件の所有者、占有者等は10月26日までに申し出てください。また、これらの物件を速やかに撤去してください》

 県石木ダム建設事務所長名で、住民らが座り込み場所近くにしつらえた物置やテーブルなどを撤去するよう求める看板が現れたのは今月12日。2週間の期限を設け、住民らに自己申告を求めた。

 6月上旬に立てられた看板は「6月19日までに撤去されない場合は当方にて撤去させて頂きます」だった。応じなければ私物を行政代執行で撤去すると言わんばかりの表現で、法律にのっとった手続きだとしたら疎漏だという指摘や、世論の反発もあった。「持ち主に名乗り出てもらう」というスタンスに変わったのは、「所有者本人に、個別にお願いしたいから」と県河川課は説明する。

 そうした低姿勢を強調する一方、県は10月16日午後、住民らが座り込み場所としていた140メートルの区間に土砂を運び入れた。座り込みを終えた住民らが正午ごろに帰宅後、3時間半ほどのことだった。この区間が厚さ1~2メートルの土砂で埋め尽くされた。県の予定では、この区間の盛り土工事は8月末に終えるはずだったという。

 「土地・家屋の所有権を奪われ、身ぐるみはがされた住民には、譲るものも何一つない。譲歩するかどうかは県の胸一つ」と語るのは住民の石丸勇さん(71)。ダムの必要性から話し合うべきだと主張する。

 一方、県河川課は「ダムの必要性を説明してくれと言うなら、いくらでも応じる。だが、ゼロベースから話し合うことなどあり得ない」という立場だ。

 住民らは土砂の脇などで座り込みを続ける。土砂をこれ以上運び入れられないよう、午前中だけだった座り込みを夕方まで延ばした。合間でやる通院や農作業も圧迫されている。(原口晋也)

◆2020年10月24日 長崎新聞
https://this.kiji.is/692744199045170273?c=174761113988793844
ー石木ダム 土砂搬入で深まる対立 私物申告、あす撤去期限 県「説得続ける」、住民「脅し」と反発ー

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、県道付け替え道路工事現場で座り込みを続ける反対住民らと県の対立が深まっている。座り込み場所に土砂を運び込んだ県に、住民側は座り込みの時間を延長して抵抗。住民らが現場周辺に設置する私物に対し、県が求める所有者の自己申告や撤去の期限も26日に迫っている。

 座り込み現場の周辺には住民や支援者が休憩用のベンチやテーブルなどを設置している。県はこれまで周辺を避けて工事を進め、約140メートルの区間が未着工だったが今年6月、当該区間の盛り土工事に入るとして、私物の撤去を求める看板を立てた。住民側は応じず、工期を8月末から10月末に延長。再び工期が迫った今月9日、所有者は26日までに名乗り出て速やかに撤去するよう求める看板を立てた。

 その後、県土木部長らが現地を訪れ説得したが、状況を打開できず、県は16日、住民らが帰宅した後に座り込み場所の盛り土工事に着手。住民らが現場に引き返して抗議したため、作業は中断した。17日以降、住民らは平日午後や土曜日も交代で現場に張り付き、警戒している。県は「自主的な撤去を求めて説得を続ける」と強調するが、住民は「実力行使をちらつかせた脅しだ」と反発する。

 国土交通省によると、道路区域内の不法占有物(有価物)は▽相手方がわからない▽危険度が大きい▽違法放置に当たる-の要件を満たすと、道路法で撤去できる。所有者がいる場合は口頭や書面による行政指導などを経た後、行政代執行法の手続きを踏むのが一般的だ。

 住民側は県に対し、現場の私物は支援者を含めた「みんなの物」と説明。県は今後の方針について「26日以降の状況を見てからの判断になる。仮定の話には答えられない」としている。

◆2020年10月20日 テレビ長崎
http://www.ktn.co.jp/news/20201020005/
ー石木ダム建設予定地でこうばる満月ふるさと祭~田んぼフェス開催【長崎県川棚町】ー

 石木ダムの建設計画が進む東彼杵郡・川棚町の「川原地区」で10月末、有志によるイベントが行われます。

 「こうばる満月ふるさと祭・田んぼフェス」は、音楽活動をしながら長崎県内でカフェを経営する シマカワ コウヂ さんと、諫早市在住の 越智 純 さんを中心に企画しました。

 イベントが行われるのは里山の風景が残る東彼・川棚町の川原地区、長崎県と佐世保市が計画するダムの建設予定地です。

 毎年恒例のほたる祭りも新型コロナウイルスの影響で2020年は開かれなかったことから、発起人は「ダムの是非ではなく、若い世代が川原地区に残る山や川など自然を体感するきっかけになれば」と話します。

 田んぼフェス実行委員会共同代表「今行われていることが善悪の判断ではなく、自分たちが生きている土地の上で起きていて自分たちが選択した連続の上にある。でも君たちの選択で未来は変わるかもね、というというところまでぜひともなって欲しい」

 イベントは10月31日から11月1日にかけて行われ、希望者はテントを張ってキャンプをすることもできます。

 食べ物や必要なものは各自で持ち込むことが必要です。

 長崎県の内外のアーティストによる音楽演奏のほか、2020年収穫した川原の米を使った餅つきも行われます。