(報告 O.N.)
3月22日、池袋でワークショップを行った。八ッ場ダム問題を広く知ってもらうために、キャンドルナイトの仕掛け人、マエキタミヤコさんリードの下、キャッチコピーとユーチューブをその場で作っちゃおうという企画だ。
最初に、「マエキタ流 市民運動の広報戦略」と題してキャッチコピーづくりのポイントが伝授された。「何も知らない人に『教えてあげる』という態度で臨めばほぼ撃沈。かえって頑なに拒否されてしまいます」「説教くさくない」「相手を責めない」「固くない」「ダサくない」・・・うーん、耳が痛くなる話だ。印象的だったのが、「今さら症候群」のお話。「現地住民の方は、何でいまさら反対するんだ、どうしてもっと早く来てくれなかったんだ、と言うでしょう。でも、それで手を引いたらもっとひどいことになる。だから、そう言われたら、ええ、そうです、知らなくてごめんなさい、と言う。ひるんでしまうのは、今さら症候群にかかっている証拠」と、あきらめない論理をわかりやすく紹介。
次にいよいよワークショップへ。ユーチューブ班は一人15秒のメッセージを撮影するのだが、試行錯誤の末、参加者全員が屋外で撮影することに。作品のタイトルは「やんば街頭インタビュー」。自然な演技にマエキタさんも感動したユーチューブ作品は、その場でyambatomoroowにアップされた。
キャッチコピー班では固いものからユーモラスなものまで、次々とアイディアが披露された。
「疑問系は使わない。知らない人は聞かれても困ってしまうでしょ」とマエキタさん。「ダムダム人にさよならを」「やんばがやばいんです」などなど、複雑な問題をさらっと楽しい言葉にしていて感心させられる。
最後にパタゴニアの篠健司さん、あしたの会の嶋津暉之さんが加わってのトークセッション。コーディネートは前田和男さん。マエキタさんは「ダムを止めたら儲かるんです! それを皆さんが自信を持って言わないと」「八ッ場の表記をひらがなに」「受信で終わらず、発信者になって『うわさ』をどんどん広めましょう」など次々に提案。
嶋津さんは「ずっと正義は勝つ!と信じてやってきました。今日の話をもっと早く聞いていればよかった」と笑顔で語り、「ダムを止めるのも重要だが、止まった後の住民の暮らしを再建させることも大変重要」と地元の抱える困難な状況への理解を訴えた。篠さんは高尾山の運動でツリーハウスを提案したことを紹介。「先手を打って有効なことをしていこう」と助成金を出す立場から運動への期待を語った。