八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

「八ッ場」の由来

八ッ場ダムとは

(更新日:2013年5月1日)

「八ッ場」の由来

ダムサイト予定地。左岸側が字(あざ)八ッ場。(2001年撮影)

ダムサイト予定地。左岸側が字(あざ)八ッ場。(2001年撮影)

 ダムの名称となっている「八ッ場やんば」は、ダムのコンクリートの壁が建設される予定地の地名です。八ッ場ダムのダムサイト予定地は、群馬県吾妻郡長野原町にあり、上流側から向かって左岸側が大字川原畑((かわらはた)地区字(あざ)八ッ場、右岸側が川原湯地区字金花山(きんかざん)です。

 八ッ場は名勝・吾妻渓谷の最上流に位置し、急峻なV字谷の地形です。この風変わりな地名については、“谷場”が転じたもの、谷間に獲物を追いこんだ“矢場”が転じたもの、アイヌ語由来など諸説あります。

 昭和40年代の新聞では、八ッ場ダムを吾妻ダムと報道している紙面もありました。ダム予定地は国の名勝・吾妻渓谷の中にあります。群馬県内で子どもたちに親しまれてきた上毛かるたには、「耶馬渓しのぐ吾妻峡」という札があり、大分県の名勝地にも劣らないと、その景観が讃えられました。八ッ場ダムが吾妻ダムという名であったなら、類い稀な自然を破壊するダムだと一目でわかったことでしょう。

 八ッ場には八ッ場沢という大きな沢があります。もとは流量の豊かな水質の良い沢でしたが、ダムの砂防工事で今は見る影もありません。ダム湖予定地に注ぐ沢は、どの沢も八ッ場沢と同じように砂防工事が行われてきました。

八ッ場沢の砂防ダム(2007年撮影)

八ッ場沢の砂防ダム(2007年撮影)

八ッ場沢の砂防ダム(2012年撮影)

八ッ場沢の砂防ダム(2012年撮影)