あしたの会ユースプロジェクト(若者グループ)の企画により、東京・東中野のカフェ・ポレポレ坐にて、写真展を開催しました。
八ッ場ダム事業はマスコミ等で取り上げられることが増え、多くの人がダムの名前を知るようになりました。けれども、八ッ場ダムの受益者とされている利根川下流首都圏の人々のほとんどはダム予定地を実際に見たことがありません。
この写真展では、八ッ場ダムについて考えるきっかけになればと、多くの撮影者の協力を得て、ダム予定地の自然や暮らしを切り取った写真を多数展示しました。
ダム予定地に惹かれて通い続けた相沢曜一さんが1993年~94年に撮った写真も展示しました。相沢さんの写真は、雑誌「暮らしの手帳」2005年夏号で紹介され、その後、八ッ場あしたの会発足のきっかけとなった2006年のコンサート、「加藤登紀子と仲間たちが唄う 八ッ場いのちの輝き」では舞台の映像で紹介しました。
八ッ場ダム予定地に生息するクマタカの写真も展示しました。イヌワシやクマタカは環境省がレッドデータブックに掲載している絶滅危惧種で、八ッ場ダム予定地はこれら猛禽類の頂点に立つ鳥たちの数少ない営巣地の一つです。 八ッ場ダム事業では、希少な動植物に配慮した工事を行うことになっていますが、道路建設、代替地整備などの関連事業が大規模に行われる中で、イヌワシが営巣を放棄し、クマタカの数も減っているのが実状です。開催中、東京を中心に多くの方々が来場し、じっくりと写真を鑑賞していました。
最終日に作家の森まゆみさんをお招きして開いたトークイベントでは、会場が満席になる盛況ぶりでした。