「ダム事業の進捗状況」を見ると、八ッ場ダム建設事業費4,600億円のうち、2016年3月末までの実施済み事業費は4,013億円、今年度予算222.32億円を加えた2016年度までの事業費は約4,235億円、残事業費は約365億円です。
八ッ場ダム事業の工期は2019年度となっており、現計画通りにダムが完成したとしても事業費増額は必至と考えられます。
「用地取得状況」を見ると、昨年度末時点では、水没予定290世帯のうち4世帯が未取得でしたが、昨年、強制収用を視野に入れた事業認定手続きを進めたことにより、全290世帯の取得を完了したことがわかります。
このうち、代替地へ移転したのは56世帯です。
八ッ場ダム計画では、水没住民は「現地再建ずり上がり方式」により、集落ごと代替地に移転する予定でしたが、現時点で代替地へ移転したのは290世帯の2割足らずです。
「代替地の分譲面積」を見ると、代替地の分譲は予定した34.2ヘクタールのうち、分譲済みは20ヘクタール弱となっています。
住民の多くが代替地をあきらめた原因については、こちら(「八ッ場ダム事業の進捗状況(2014年3月末現在、国交省資料)」)に解説を掲載しています。
八ッ場ダム事業には、「建設事業」(4,600億円)の他に、地元の地域振興・生活再建を目的とした1,000億円近くの「水源地域整備計画に基づく事業」と「利根川・荒川水源地域対策基金事業」があります。
「利根川・荒川水源地域対策基金事業」は当初249億円とされましたが、八ッ場ダムの関係都県は減額を要求しています。
「八ッ場ダム3事業の進捗状況」を見ると、「利根川・荒川水源地域対策基金」の全体事業費と来年度以降の事業費が空欄になっています。
国交省資料のそれぞれの項目は、以下に並べた表をクリックしてもご覧いただけます。
昨年度までの資料は、こちらをご覧ください。» 「八ッ場ダム事業の進捗状況」