八ッ場ダム事業には、一般に知られるダム建設事業のほかに、ダム予定地域、つまり「水源地域」の地域振興や生活再建に税金を投じるための事業が二つあります。
一つは、水源地域対策特別措置法(1973年公布)に基づく「水源地域整備計画」を行うための事業(水源地域整備事業)、もう一つは利根川・荒川水源地域対策基金の事業です。
八ッ場ダム建設事業は昨年12月に5,320億円に増額されましたが、水源地域整備事業は1996年度に997億円と計画値が定められ、基金事業は2008年度の見直し案では178億円です。各事業における国と関係都県等の負担金の試算をまとめた表はこちらに掲載しています。
さる2月1日、水源地域整備事業に係る協定書などの根拠資料が群馬県より情報開示されましたので、以下の5点の開示資料をホームページにアップしました。
https://yamba-net.org/wp/file-arc/
・水源地域整備事業について群馬県と関係1都3県が締結した協定書(平成8年2月22日)
・水源地域整備事業の実施及び負担金の取り扱いに関する覚書(平成8年2月22日)
・第一回変更協定書(平成17年8月5日)
・第二回変更協定書(平成21年8月10日)
・第三回変更協定書(平成26年3月28日)
「水源地域整備計画」は1995年(平成7年)に閣議決定されました。事業主体の群馬県と八ッ場ダムによる利水(都市用水の開発)の受益者とされる東京都、埼玉県、千葉県、茨城県は、事業の負担率や事業期間を定める協定書を取り交わしてきました。
開示資料にある1996(平成8)年の協定書によれば、各都県の負担率は、右の表のとおりです。また、事業期間は「平成7年度から平成18年度までの12年間」とされましたが、その後三度の変更により、最後に締結された平成26年の協定書では、「平成31年度までの25年間」に延長されています。