2005年3月26日(土)上毛新聞より転載
長野原町の八ツ場ダム建設に伴う代替地の分譲基準交渉で、水没五地区(川原湯、川原畑、林、横壁、長野原)の代替地分譲基準連合交渉委員会(萩原昭朗委員長)が二十五日、地元の同ダム総合相談センターで開かれ、国土交通省提示の分譲価格について協議した。川原湯地区が「生活再建の見通しが立たない」との理由で合意に難色を示したため、分譲価格の引き下げを再度求める要望書を同省に提出することを決めた。
五地区のうち川原湯地区以外の四地区は合意する姿勢を示している。萩原委員長は「生活再建に向け、四地区では合意を望む意見が多かったが、今回は全水没する川原湯地区の意見を尊重した」と語った。
同委員会は近く、分譲価格の引き下げを求める要望書を同省八ツ場ダム工事事務所に提出し、同省からの五度目となる分譲価格の提示を待つ。要望書には、住宅地の三割増になっている温泉地の価格の検討を求める趣旨も盛り込まれる。
分譲価格の交渉で同省はこれまで、「これ以上の価格引き下げはできない」との態度を示している。