2011年9月11日
八ッ場ダム計画に関わりの深い利根川の「基本高水」の検証を行ってきた日本学術会議が、さる9月1日、これまで国交省が採用してきた「基本高水」の数値はほぼ妥当とする見解を国交省に伝えました。
国交省が採用してきた「基本高水」の数値は、科学的根拠が希薄であるとして批判されてきましたが、日本学術会議もこれを追認したことになります。
日本学術会議はこのような見解に至ったことについて、一般国民に向けた公開説明会を今月28日に開くとのことです。
公開説明会の予定が同会議のホームページで公表されましたので転載します。この説明会に参加するためには、下記ホームページの説明に従って事前登録をする必要があるとのことです。利根川の「基本高水」という問題の多いテーマについて、質問時間も含めてわずか2時間の説明とはあまりに簡略ですが、所定のフォームで意見を届けることはできるようです。
★日本学術会議ホームページより転載
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/bunya/doboku/giji-kihontakamizu.html
-公開説明会について-
日 時: 平成23年9月28日(水)10:00~12:00 (開場:9:30~ )
場 所: 日本学術会議講堂(東京都港区六本木7-22-34)
対 象: 報道関係者、一般の方々等
定 員: 約200名(事前登録制、定員に達し次第締め切ります。)
※参加申込み、詳細はこちら
→ https://form.cao.go.jp/scj/opinion-0026.html
-回答 河川流出モデル・基本高水の検証に関する学術的な評価について-
平成23年1月13日に国土交通省河川局長から審議依頼のありました「河川流出モデル・基本高水の検証に関する学術的な評価」について、回答しましたので公表します。
→ http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/kohyo-21-k133.html
<取材申し込み先・問い合わせ先>
内閣府日本学術会議事務局参事官(審議第二担当) 石原 祐志
同 参事官補佐 瀬高 隆裕
電話:3403-1056 FAX:3403-1640
メール:s253@scj.go.jp
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関連記事を転載します。
◆2011年9月8日 朝日新聞群馬版
ー最大流量めぐり一般向け説明会 28日にー
八ツ場ダム(長野原町)の建設根拠になってきた利根川水系の基本高水(最大流量)について、日本学術会議は、28日午前10時から同会議講堂(東京・六本木)で一般向けの公開説明会を開く。
利根川水系の治水対策は、1947年9月に関東地方を襲い、群馬など6都県で約1100人が犠牲になったカスリーン台風を契機に強化され、八ツ場ダム計画が浮上した。
従来の基本高水は、専門家から森林の保水力を過小評価しているとの批判があったため、国土交通省は200年に1度の洪水時では伊勢崎市八斗島地点で毎秒2万2千トンと再計算。学術会議の分科会は今月1日、「妥当」とする検証結果を同省に伝えている。
公開説明会の参加には、内閣府のホームページ(https://form.cao.go.jp/scj/opinion-0026.html)で事前登録が必要。約200人の定員に達したら締め切る。16日まで質問も受けている。