政府の来年度予算案が21日に閣議決定されました。
国交省中部地方整備局が推進している設楽ダム事業は150億円超と、未着工の本体工事を視野に入れた予算がつけられました。どう整備局が岐阜県で進める新丸山ダム事業にも90億円近い予算がつけられました。
「景気対策」を名目に、「治水」「利水」など本来のダム建設の目的から考えれば不要なダム事業が全国で推進されています。
◆2018年12月21日 CBCテレビ(Yahoo!ニュース)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181221-00009777-cbcv-soci
ー「設楽ダム」や「ハイパーカミオカンデ」 来年度予算案が閣議決定ー
100兆円の大台を初めて超える国の来年度予算案が21日、閣議決定されました。
この地方では、岐阜県飛騨市の新たな研究施設ハイパーカミオカンデの建設に向けた調査費5000万円や、愛知県の設楽ダムの本体工事費156億4900万円などが盛り込まれました。
設楽ダムは、反対派の住民訴訟や建設の一時凍結もありましたが、これで本体工事に着手することになります。
◆2018年12月21日 中日新聞岐阜版
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20181222/CK2018122202000019.html
ー新丸山ダム建設88億円 政府予算案、事業費に計上ー
二十一日に閣議決定された二〇一九年度の政府予算案では、木曽川の新丸山ダム(八百津町)の建設事業費に八十八億二千八百万円が計上された。本体工事の着手に向け、道路の付け替えなどが進められる。
新丸山ダムは、一九五六(昭和三十一)年に完成した現在の丸山ダムをかさ上げし、洪水調節力と水力発電量を高める。全体完成は二〇二九年度の予定で、総事業費は約二千億円。
国土交通省中部地方整備局によると、トンネルで川の流れを迂回(うかい)させる「転流工」の建設は、来年度も進められ、水没する道路の付け替え工事も続く。
ダム関連では、ほかにも恵那市と愛知県豊田市にまたがる矢作ダムの再生事業に、一億九千三百万円を計上。放流設備増設に向けた実施計画調査が進み、来年度は地質調査や施設の概略設計、周辺環境に与える影響の検討に乗り出す。
矢作ダムは一九七一年に完成。再生事業により、放流能力を毎秒千三百立方メートルから二千五百立方メートルに増やす。
揖斐川、長良川、木曽川の木曽三川を地下トンネルでつなぐ「木曽川導水路事業」は、流量や地形などの調査を続ける。予算額は二億六千六百万円で、二〇一八年度から微増。(杉浦正至)