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水道「みやぎ方式」 批判や懸念、市民から声 仙台で討論会

 水道等3事業の運営を一括して民間に委ねる宮城県の「みやぎ型管理運営方式」について、懸念の声が高まってきているようです。
 宮城県は現在、「みやぎ型管理運営方式」についてパブリックコメントを行っています(9月30日まで)。

〈参考記事〉宮城県、水道事業の官民連携でパブコメ、市民団体は見直し求め要望書提出

 仙台放送は9月3日のニュースで「水道民営化で水道水の卸売価格1立方メートルあたり約20円 削減」と報道しています。これは、以下の事業概要資料 の11ページに書いてある「効果を全て料金に反映すると1㎥当たり10~20円程度の上昇抑制効果がある。」が情報源だと思われますが、この金額にそれほどの根拠はなく、宮城県の期待値に過ぎないのではないでしょうか。

◆2019年9月8日 河北新報 
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201909/20190908_11012.html
ー水道「みやぎ方式」 批判や懸念、市民から声 仙台で討論会ー

 水道3事業の運営を一括して民間に委ねる県の「みやぎ型管理運営方式」を巡り、市民団体「命の水を守る市民ネットワークみやぎ」は7日、仙台市青葉区の市戦災復興記念館で学習討論会を開いた。
 市民ら約80人が参加。県企業局の実施方針素案について、県議が説明し「水利用の減少という課題があることは事実だが、賛否どちらにしても時間をかけて議論すべきだ」と指摘した。
 市民団体事務局の小川静治氏は「県は水道民営化という表現を否定するが、(運営権を売却する)仕組みは仙台空港と同じ。公営のまま事業費を削減した事例を学ぶべきだ」と批判した。
 討論会では「制度が県民に十分伝わっていない」「(県が9月末まで実施している)意見公募で懸念を伝えよう」などの声があった。

◆2019年9月6日 河北新報
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201909/20190906_11048.html
ー水道「みやぎ方式」で20、23日に説明会 仙台市が参加者募集ー

 水道3事業の運営を一括して民間に委ねる「みやぎ型管理運営方式」に関し、県企業局と仙台市、市水道局は20、23の両日、仙台市役所で初の市民説明会を開く。同市は参加者を募集している。

 同市の上下水道の経営、運営状況や、県企業局が運営する水道事業の現況、みやぎ型管理運営方式の概要や利点を説明する。質疑応答の時間も設ける。

 説明会は20日が午後6時半~8時半、23日が午後1~3時。募集は仙台市内に在住、通勤する人が対象。両日とも定員300人で、先着順。

 事前申し込みが必要。住所、氏名、電話番号、参加希望日を記入し、ファクスかメールで申し込む。連絡先は市水道局企画財務課022(304)0010。

◆2019年9月3日 仙台放送
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190903-00000002-oxv-l04
ー宮城県“水道民営化” 水道水の卸売価格1立方メートルあたり約20円 削減ー 

 宮城県が2022年からの開始を目指す、水道事業の事実上の民営化について、県は今後20年間で水道水の卸売価格が、1立方メートルあたり、20円ほど削減できる見通しを示しました。

 県は2022年から20年間、広域上水道と下水道、工業用水道に関係する9つの事業で、それぞれの運営を民間企業に委ねるとし、参入企業の条件などを定めた「実施方針」の素案を公表しました。
それによりますと、参入できるのは県が水道事業を運営し続けた場合より、最低でも7パーセント前後、コストを削減できる企業が条件です。

 この条件で民営化した場合、上水道の事業では、今後20年間で、120億円のコスト削減が見込まれ、県が各自治体に販売する水道水の価格が、1立方メートルあたり、10円から20円ほど下がる見通しです。
県は、この素案について、9月2日から9月末まで県民から意見を公募し、県議会11月定例会に関連する条例案を提出することにしています。