少し前まで”政争の具”としてマスコミでしばしば取り上げられた八ッ場ダムの問題は、二度の政権交代を経て、最近では世間から忘れられつつあると言われます。
けれども、海外からは、戦後のわが国の社会問題を凝縮したテーマとして関心を持たれており、八ッ場ダム問題を取り上げる研究も発表されるようになってきているということです。
このほど、オハイオ州立大学のフィリップ・ブラウン教授より、今春発表された論文を送っていただきましたので、ご紹介します。
(表紙の画像をクリックしていただくと、英語の論文がお読みいただけます。)
“Dam Japan No More! A Half Century of Planning and Protest,” 「ダムはいけない!計画と反対の半世紀」
【著者紹介】
Philip C. Brown (フィリップ C. ブラウン)
Professor (Japanese and East Asian History)
Department of History
The Ohio State University
Columbus, Ohio 43210 USA (オハイオ州コロンバス)
オハイオ州立大学歴史学科教授 (日本史、東洋史)
●履歴
1981年 ペンシルバニア大学歴史学科博士課程修了
1983〜1990年 ノースキャロライナ州立大学歴史学科シャーロット・キャンパス勤務
1990年〜現在 オハイオ州立大学歴史学科勤務
●論文の発表場所
①2013年4月15日、University of Illinois (イリノイ大学)にて。
Champaign-Urbana, Illinois, USA(米国イリノイ州シャムパン・ウルバナ)
②2013年6月27日、Montpellier, France (フランス・モンペリエ)にて。
学会「国際水史学会隔年会議 (International Water History Association) 」
『ヨーロッパと日本の環境史:オクスフォード-名古屋環境ゼミナー』 溝口常俊、他編。55〜68頁。名古屋大学2011年刊行(発表:2010年9月8日)。
The Environmental Histories of Europe and Japan, proceedings of the Oxford-Nagoya Environment Seminar, Nagoya University, Nagoya, 2011, pp. 55-68 (Presented, September 8, 2010).
テーマ:
・ 戦後日本の民主主義発展における八ッ場計画
・ 中央政権の動き
・ 長野原町の政党の動き
・ 地域発展の計画課程
・ 技術と自然との関係