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川辺川ダムの水没予定地かかえる熊本県五木村、ダム建設に同意へ

 熊本県では国の川辺川ダム計画が推進されています。半世紀以上ダム計画に翻弄されてきた水没予定地を抱える五木村は、これまでダムへの賛否を明らかにせず、慎重な姿勢を示してきましたが、いよいよ追い詰められて木下村長がダム受け入れを決めたことが報道されています。

 わが国のダム行政では、水没地を抱える自治体がどれほど反対しても、「公共」の名のもとにダム事業が推進できるような法整備となっています。それでも世論を考えれば、最も犠牲になる水没地すら賛成したということが、ダム事業推進のお墨付きとなることから、水没地は推進側に利用され続けます。

◆2024年4月12日 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20240411/k00/00m/040/408000c
ー熊本・五木村、ダム建設に同意へ 村の一部が水没予定地ー

  熊本県の球磨川支流の川辺川に建設予定の流水型ダムを巡り、水没予定地がある同県五木村が、建設に事実上同意する見通しであることが関係者への取材で判明した。村はこれまで賛否を明らかにしてこなかったが、環境影響評価(アセスメント)の手続きが進んだことなどを受け、21日の村民集会で木下丈二村長がダム受け入れを前提とした村の振興策を説明する。

熊本県川辺川ダム予定地
 ダム計画は蒲島郁夫知事が知事就任直後の2008年に白紙撤回したが、20年の九州豪雨を受け、容認に転じた。国と県は27年度のダム本体の着工、35年度の完成を目指している。

 ダム建設で村の一部が水没する五木村に対しては、国と県が100億円規模の財政支援を柱とする地域振興計画を示し、23年5月に国、県、村の3者で合意。その際、木下村長は、最終的な賛否については環境アセスの内容などを勘案して判断するとしていた。環境アセスの最終手続きに向けた知事意見が12日にも出ることになっており、判断材料が出そろうことになる。

 一方、関係者によると、流域12市町村で構成する「川辺川ダム建設促進協議会」(会長=森本完一・同県錦町長)は12日に県庁を訪れ、知事と国土交通省九州地方整備局に対し「川辺川の流水型ダムの早期着工」を求める要望書を提出する。書面は首長連名で、副会長の木下村長も同行する見通しだ。

 木下村長は10日、ダム促進協の協議後に取材に応じ「(自身の判断は)21日に村民説明会で述べる。集会の場で考え直すことはない。村民の9割が反対となれば、自分が辞めるしかない」と語った。【山口桂子】

◆2024年4月21日 熊本日日新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb23737ec90f0dbe0eae863b4814fcf17173aaff?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20240421&ctg=loc&bt=tw_up
ー【速報】熊本・五木村長、流水型ダム受け入れ表明 貯水時に一部が水没ー

 五木村の木下丈二村長は21日、2020年7月豪雨災害を受けて国土交通省が球磨川支流の川辺川に計画する流水型ダムの建設を受け入れる意向を表明した。五木東小体育館であった村民集会で「流水型ダムを前提とした村づくりに向けて新たなスタートに立つべきだ」と述べた。

 村はダム完成後の貯水時に一部地区の水没が想定される。豪雨災害後、球磨川流域の市町村がダムの早期着工を求める中、五木村は態度を明らかにしていなかった。

◆2024年4月21日 共同通信
https://www.47news.jp/10821161.html
ー【速報】五木村長のダム受け入れ表明、一部村民反発ー

 国内最大の流水型ダム計画に関して開かれた、熊本県五木村の村民説明会で受け入れ表明した木下丈二村長に対し、村民から「ダムを前提としない、村の振興策は考えないのか」などと反対意見が出た。