八ッ場ダム直下の吾妻渓谷でクマ二頭が目撃されたことから、東吾妻町がアガッタンの運行を10月19日から中止しています。
アガッタンはダム建設で付け替えられた旧JR吾妻線の区間のうち、ダム堤直下から吾妻渓谷下流端の東吾妻町松谷(まつや)の区間の線路跡を走る自転車型トロッコで、東吾妻町がダム事業の地域振興策として運営しています。紅葉シーズンのこの時期は名勝・吾妻峡の人出が最も多く、アガッタンも予約でいっぱいであったとのことです。
26日に掲載された以下の記事では、「28日までの予約をキャンセルしてもらった」とありますが、東吾妻町のホームページは27日に、10月31日まで休止を延期するとの「追記」を掲載しました。
★東吾妻町ホームページより
「クマ出没による臨時休業について」
◆2025年10月26日 上毛新聞(紙面記事より)
https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/794782
ー群馬の国名勝・吾妻峡付近にクマ2頭 東吾妻町が観光用自転車型トロッコ「アガッタン」の運行を当面休止ー
群馬県東吾妻町内でクマ2頭の目撃情報があったとして、町は国名勝・吾妻峡の線路の上を走る観光用の自転車型トロッコ「アガッタン」の運行を取りやめている。紅葉シーズンを迎え、観光客に人気の遊具だが、安全を確認できるまでは当面休止するという。
町農林課によると、18日にアガッタンの担当職員が同町松谷の線路の近くで、小型と中型のクマ計2頭を目撃した。利用者の安全を確保するため、翌19日から運行を取りやめた。予約客にはいきさつを説明し、当面は28日までの予約をキャンセルしてもらった。
22日に町と地元猟友会が協力して山の中におりを設置し、中に餌となる蜂蜜などを入れた。23日に餌を食べられた形跡があったが、おりがうまく作動せず、捕獲できなかったという。
同課は目撃されたのは子グマで、より大きな親グマがいる可能性もあるとみている。
「吾妻峡散策の際はクマ鈴を持参するなど十分に気を付けてほしい」と呼びかけている。状況を見ながら、29日以降のアガッタン運行について判断する。
アガッタンは八ッ場ダム建設に伴い、付け替えとなった旧JR吾妻線の線路の一部を活用して運行する。吾妻峡から八ッ場ダムに向かう片道2.4キロのコースでは、日本一短かった鉄道トンネル「樽沢トンネル」などを巡ることができる。山々が色づく秋は特に人気があり、11月上旬は平日、土日とも予約がほぼ埋まっていた。