週末には総選挙の投票日ですが、日本海側では警報級の大雪が投票率を著しく下げると予想されています。一方、関東地方の平野部では毎日晴天続きです。太平洋側の少雨は全国的な傾向のようで、高知県では都市用水の水源とされる大渡ダムの貯水率が0%になってしまったと報道されています。
国土交通省の四国地方整備局はさる1月29日、ダム下流の仁淀川からの緊急取水を開始するとの記者発表を行いました。
ダムによる利水計画では、ダム下流の川からの取水はダム事業の負担金に応じてあらかじめ定められており、ダムが空になれば原則として川からの取水はできなくなりますが、流域住民にとって水道用水はなくてはならないライフラインであり、ダムがなくとも川には水が流れていることから、今回は特例として仁淀川からの「緊急取水」が認められたとのことです。
今後さらに仁淀川の水量が減少し、取水が困難になった場合には、「大渡ダムの堆砂容量に貯留されている水(いわゆる底水)を、補給水源として活用することも視野に入れた対応を行う」とのことです。堆砂容量とはダム計画の用語で、100年間(ダム計画で想定されているダムの寿命)に上流からダムに流れ込んで堆積する土砂の想定量を意味します。1986年に完成した大渡ダムは総貯水容量が6600万㎥、堆砂容量が1400万㎥です(国交省四国地方整備局「大渡ダム」より)。完成からすでに年数がたっていますので、堆砂容量1400万㎥のうち462万㎥はすでに埋まっています。(国交省サイト「全国のダムの堆砂状況について」令和6年度末時点、2ページより)
なお、八ッ場ダムの貯水率は2月5日現在約46%、利根川上流ダム群(9ダム)の貯水率は42%です。
◆2026年1月29日 テレビ高地
https://x.gd/cW8mZ
ー「ほぼ最悪の状況」2025年秋からの降水量が平年の9%…あと3〜4日ほどで貯水率0%か 高知・大渡ダムー
高知県内は雨が少ない状態が続いています。仁淀川町の大渡(おおど)ダムは、あと3日から4日ほどで貯水率が0%になるということです。現状を取材しました。
◆四国地方整備局 大渡ダム管理所 伊藤道啓 専門官
「のり枠ブロックがあるんですけれども、途中から色が変わっていると思うんですけれども、ふだんは色が変わっているところぐらいまで水があります。その横の取水塔も途中で色が変わっていると思うんですけれども、あのあたりが普段の水位となっています」
大渡ダムは高知市の上水道の一部や、高知市や土佐市の農業用水に使う水を確保・供給する役割を担っています。県内は2025年11月中旬から雨が少ない状態が続き、1月21日までの降水量は高知市で18.5ミリと平年の9%となっています。
渇水対策として大渡ダムは史上初となる緊急取水要請を受けました。29日の貯水率は3.2%となっていて、あと3日〜4日ほどで0%になる見込みです。
◆四国地方整備局 大渡ダム管理所 伊藤道啓 専門官
「もうほぼ最悪の状況なので、取水がなくなるような状況になるともっとひどい状況になるので、それだけは避けたいです。2月はもともと雨が少ないので降らないと困るなというところで、早く雨が降って通常の状態に戻ってほしいなと思っています」
気象庁によりますと西日本では今後1か月程度雨が少ない状態が続く見込みです。大渡ダムは貯水率が0%になった場合、最低水位以下の水を上水道と農業用水として下流に放流する予定ですが、高知市上下水道局は、引き続き節水を呼び掛けています。
◆2026年2月1日 NHK
https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-8010025742
ー大渡ダムの貯水率0%に 仁淀川から「緊急取水」 高知ー
仁淀川流域で雨の少ない状態が続き、大渡ダムは、31日夜、貯水率が0%になりました。
国や自治体などで作る協議会は、生活や農業への影響を最小限に抑えるため、ダム下流の仁淀川からの取水を「緊急取水」として特例的に継続するとともに、住民に対して節水を呼びかけています。
仁淀川町にある大渡ダムの上流域では、雨の少ない状態が続いてダムの貯水率が低下していて、31日午後7時ごろに0%になりました。
貯水率が0%になるのはダムの運用が始まった1987年以来、初めてです。
貯水率が0%になった場合、ダム下流にある仁淀川からの取水は原則としてできなくなりますが、国や自治体などで作る協議会は生活や農業への影響を最小限に抑えるため、貯水率が0%になってからは「緊急取水」として、水道用水や農業用水の取水を特例的に継続しているということです。
協議会では、今後さらに川を流れる水の量が減少した場合、通常は利用していないダムの底の水を活用することにしていますが、まとまった雨が降らなければダムの底の水も1か月程度でなくなる見通しだということで、さらなる対応を検討しています。
協議会は「住民の皆様には引き続き、いっそうの節水への協力をお願いしたい」とコメントしています。
◆2026年2月3日 讀賣新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/87b5fcac9e2439d6548f2855e731b87e99aee8ab
ー大渡ダム、貯水率がゼロに…運用開始以降初めての事態に・降雨状況で給水制限もー
国土交通省四国地方整備局は2日、仁淀川流域の「大渡ダム」の貯水率が最低水位の0%まで低下したことを明らかにした。0%になるのは1987年の運用開始以降、初めてという。
同ダムは高知市の上水道の一部や、高知市や土佐市の農業用水に使う水を確保・供給する役割を担う。周辺では昨夏以降、少雨傾向が続いて貯水率が低下。通常この時期の貯水率は80%を超えているが、1月31日午後7時頃に0%になったという。
関係自治体などでつくる仁淀川渇水調整協議会は、生活用水や農業用水への影響を抑えるため、31日から「緊急取水」を始めた。通常は生活用水などには使わない、ダムの底にたまっている水を水源として活用するという。
高知市は1月26日に渇水対策本部を設置。市上下水道局によると、貯水率0%で即座に対応を取ることはないが、今後の降雨状況によっては同本部会を開き、市民生活に影響する給水制限も検討していくという。
◆2026年2月5日 NHK
https://x.gd/hIPe7
ー関東~九州の太平洋側中心 雨が少なくダム貯水率が低下 0%もー
関東から九州の太平洋側を中心に雨の少ない状態が続くなか、各地のダムは貯水率が下がっていて、0%になったところもあります。
国土交通省によりますと、去年の秋以降、関東から九州の太平洋側を中心に雨の少ない状態が続いていて、渇水の傾向が広がっているということです。
2月2日時点のダムの貯水率は
▽高知県の大渡ダムで0%
▽愛媛県の鹿野川ダムで1%
▽愛知県の宇連ダムで6%
▽奈良県の大滝ダムで7%
▽徳島県の長安口ダムで21%
▽大分県の大山ダムで25%
▽静岡県の佐久間ダムで26%などとなっています。
また、びわ湖でも水位が低下していて、2月2日の時点で基準となる水位から57センチ下がっているということです。
このため、国が管理する関東から九州にかけての12の河川と、びわ湖の流域では、渇水対策が行われています。
このうち、愛知県の豊川と福岡県の筑後川では、流域の一部で水道水の圧力を抑える減圧給水が行われているほか、静岡県の天竜川と山口県の佐波川、高知県の仁淀川では取水制限が実施されています。
また、首都圏のダムでも貯水率が低下していて、東京 奥多摩町にある小河内ダムの貯水率は5日の時点で43.4%と、平成に入って以降最低となっています。
都によりますと、小河内ダムは都の水源全体のおよそ20%を占めるものの、利根川水系や荒川水系などほかの水源を活用するため、現時点で給水への影響はないということです。
国土交通省は「渇水情報連絡室」を設置し、節水への協力を呼びかけています。
高知県 渇水の影響は製紙メーカーの工場でも
高知県では貯水率が0%になったダムの下流にある川で特例的に取水を認める「緊急取水」が行われているほか、周辺の地域では、地下水を使っている工場でも渇水の影響が出始めています。
仁淀川町にある大渡ダムでは1月31日に貯水率が0%となり、下流の仁淀川では、水道用水や農業用水の取水を特例的に認める「緊急取水」が始まっています。
川の周辺の地域では、川から工業用水を引かずに地下水をくみ上げて操業している工場などがありますが、ここでも少雨や渇水による影響が出始めています。
このうち古くから紙の生産が盛んに行われている仁淀川流域の、いの町にある製紙メーカーの工場では、地下水をくみ上げてトイレットペーパーなどの生産に使用しているということです。
しかし、4日午後の時点で地下水の水位がふだんより低下し、ポンプの給水口の一部が水面より上に出ている状態で、くみ上げる水の量もふだんの半分以下になっているということです。
工場では今のところふだんどおりの生産が続けられているものの、今後も水位が回復しなかった場合に備えて、地域にある別の製紙会社から地下水を融通してもらう検討も始めています。
四国特紙の遠藤紀和取締役は「ここまで水位が下がったのは、創業60年で初めてだ。なんとか雨が降ってくれることを祈る思いだ」と話していました。