八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

「利根川流域市民委員会の発足」(2006年7月10日)

現状レポート

(更新日:2012年5月8日)

利根川流域市民委員会

「利根川流域市民委員会の発足」(2006年7月10日)

利根川流域市民委員会発足宣言

このほど私たちは、下記の理念に基づき「利根川流域市民委員会」を発足いたしました。

 現在、利根川流域では、国土交通省により「利根川水系河川整備計画」が策定されようとしています。この計画は、利根川の治水、利水にとどまらず、環境、まちづくり、農林漁業や観光などとも深くかかわり、流域で暮らす私たちの将来を大きく左右する可能性があるものです。

 一方、新河川法では、この整備計画の策定に際し「関係住民の意見を反映させる」こととしています。これに基づき今後、国交省により何らかのかたちで、住民意見を収集する場が設けられるものと思われます。
綾戸堰(群馬県沼田市)

 私たちは、この「住民意見の反映」に際しては、利根川の上流・中流・下流の住民たちが、お互いの情報と意見を交換し、連携をはかりながら、住民の視点に基づく河川施策を提言していく必要があると考え、本委員会をつくりました。

 今後、私たちは、住民意見がよりよいかたちで整備計画に反映され、実現されるよう、行政・政治・報道機関および流域住民に対して情報発信をしていく所存です。趣旨にご賛同くださる皆様の、本市民委員会へのご参加をお待ちしております。

 利根川は誰のものでしょう。

 利根川は源流から下流、海までが一連となり、多様な自然とまちを内包して広がっています。利根川は、その広大な流域に暮らす私たち皆のものです。そして、人間以外の多様な生き物たちのものでもあります。私たちは流域全体を見据え、そこに暮らす流域市民が地域や立場を越えて連携し、治水・利水と自然環境の保全が調和する利根川の将来像を、行政に提案していくことを目的に、この「利根川流域市民委員会」を発足させるものであります。

2006年7月10日
利根川流域市民委員会 発起人
佐野郷美(利根川江戸川流域ネットワーク)
嶋津暉之(水源開発問題全国連絡会)