現状レポート

(更新日:2012年1月9日)

八ッ場ダム建設再開の経緯

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国交大臣による八ッ場ダム建設再開表明の顛末

国交省による八ッ場ダムの検証結果

11月30日、国土交通省関東地方整備局は国交省本省へ八ッ場ダムの検証結果を報告しました。
(同局のホームページに掲載されています。↓)
「八ッ場ダム建設事業の検証に係る検討報告書」

関東地方整備局による八ッ場ダムの検証は、昨年9月28日に国交大臣の指示によって始まりました。政権交代後、八ッ場ダムの関連事業は継続していますが、ダム本体工事は凍結されてきました。今回の検証は、本体工事の可否を決定するために実施されたものですが、検証作業は最初から、「ダム建設ありき」で進められました。

官僚にコントロールされた有識者会議

検証のルールを定めたのは、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」です。この有識者会議は、もともとは「できるだけダムに頼らない治水」への政策転換を目指すために2009年11月に設置されたのですが、事務方を務める国交省河川計画課のシナリオに沿って、非公表の会議を重ねた末、ダム推進に極めて有利な検証ルールを定めることになりました。

こうして民主党政権が目指したダム行政の見直しは頓挫し、有識者会議が定めたルールによって、全国のダム事業の殆どがお墨付きを与えられることになりました。

関東地方整備局による八ッ場ダムの検証も、検証とは名ばかりの茶番劇でした。ダム事業を進めてきた同局が、ダム推進を主張する関係自治体と協議し、ダムに反対する流域住民や学識者を排除したのですから、当然の成り行きでした。

八ッ場ダムの本体着工を求める関東地方整備局の検証作業では、八ッ場ダムの主目的である「利水」「治水」がどのように扱われたか、こちらのページで解説しています。↓
http://yamba-net.org/modules/kenshou/index.php?content_id=1

関東地方整備局では10月以降、パブリックコメント、公聴会、有識者からの意見聴取などを実施してきましたが、これらの手続きも9月に公表した検証結果に影響を与えることはありませんでした。

国交省本省では、関東地方整備局の報告書を受け取った翌日の12月1日、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」を開催し、有識者会議は2時間の審議のみで同局の報告書を了承しました。

民主党から提出された二つの意見書

河川官僚主導のダム検証の経緯を疑問視した民主党の国土交通部門会議では、11月18日に「八ッ場ダム問題分科会」を設置して会議を重ねた結果、12月8日、党の政策調査会に意見書を提出しました。この意見書は、八ッ場ダムの検証のあり方を問題視していますが、ダム建設の是非には踏み込んでいません。「八ッ場ダム問題分科会」に参加した議員の大半は八ッ場ダム建設に反対の意見でしたが、部門会議では国交省の息のかかった少数の同党議員らの主張により、反対色が弱められました。

八ッ場ダム建設に反対する同党議員らは、部門会議による意見書が提出された8日、独自に議員有志による意見書を政策調査会に提出しました。議員有志らによる意見書に賛同する民主党所属議員は、40名近くに上ると報道されています。この意見書には、河川行政における利権構造の抵抗を乗り越えるための思想と理論が盛り込まれています。

二つの意見書のデータを掲載します。

八ッ場ダム問題に関する部門意見 民主党国土交通部門会議

※ クリックするとPDFファイルが開きます(全4ページ)

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民主党議員有志による八ッ場ダムについての意見書~新しい治水利水思想の確立を目指して

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国交省の八ッ場ダム建設再開決定までの経緯