八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

平成27年度のダム事業予算の箇所付け

 さる4月9日、問題だらけの平成27年度予算が成立し、国土交通省の各部局の予算がネット上に掲載されています。
 http://www.mlit.go.jp/page/kanbo05_hy_000832.html

 八ッ場ダム事業などの河川関係の予算は、水管理・国土保全局の予算に含まれています。八ッ場ダム事業の予算は10ページの表に110億3300万円とあり、「本体工事、付替道路工事、用地補償等を実施する」と書かれています。
 これは工事諸費および営繕宿泊費を除いた予算で、これらを含んだ予算額は119億2,500万円です。
 http://www.mlit.go.jp/common/001086528.pdf 
 
 八ッ場ダムを含む国の直轄ダムと水資源機構ダムの各ダムの予算額(案)は、すでに1月14日の閣議決定の段階で公表されていました。
 http://www.mlit.go.jp/river/basic_info/yosan/gaiyou/yosan/h27/h27damyosan.pdf

 この時には公表されなかった全国の補助ダム(都道府県が国の補助金を受け、事業主体となって進めるダム事業)の事業費も発表されました。
 以下のページの各都県ごとの資料を見ると、補助ダムも含めた公共事業費の配分がわかります。
 http://www.mlit.go.jp/page/kanbo05_hy_000888.html

 八ッ場ダムを含む群馬県の公共事業費の配分(箇所付け)はこちらにまとめられています。
 http://www.mlit.go.jp/common/001086352.pdf

 大変見づらいのですが、水管理・国土保全局による予算(6~14ページ)では、八ッ場ダムのほか、浅間山の火山砂防として嬬恋村鎌原の吾妻川支流に砂防堰堤群を整備する事業に6億2,000万円、下久保ダム直下の譲原地すべり対策(集水井工)に5億500万円などが配分されています。
 群馬県の補助ダム事業は倉渕ダムと増田川ダムですが、いずれも実質的に中止となっているため、予算がついていません。
 
 関連記事を転載します。
 地滑り対策事業が続いている譲原地区は、藤岡市の下久保ダム直下に位置しています。

◆2015年4月19日 上毛新聞
ー国交省15年度 本県配分 補助事業に763億7400万円ー

 国土交通省は2015年度予算の公共事業費の配分(箇所付け)を発表した。地方自治体の負担分を含む事業費全体は14年度当初比324億円減の7兆5085億円。本県には補助事業で763億7400万円を配分する。
 直轄事業では、八ッ場ダム建設に地方負担分を含め119億3千万円を配分した。本体工事や代替地の整備、そこに移る住民への補償などに充てる。国道17号上武道路に16億6500万円、浅間山の火山砂防事業に13億1千万円、譲原地区の地滑り対策事業に5億1千万円など。