2013年1月9日
新国交相が八ッ場ダムをはじめとする河川行政にどのような采配を振るうか注目されています。
公明党の太田昭宏大臣は、八ッ場ダムの推進を強く主張する自民党と国交省の言いなりになるのでしょうか。
国土交通省のサイトに掲載された大臣会見要旨より、河川行政に関連する発言部分を転載します。
◆2012年12月26日 太田大臣就任会見要旨◆
http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin121226.html
(問)先程行われた官邸での会見で、八ッ場ダムについては民主党政権時代の決定を尊重するというお話だったと思うのですが、例えば熊本県の川辺川ダムですとか、民主党政権時代に計画が中止になったものについての取扱は如何でしょうか。
(答)ダムについては、一つ一つのダムで対応、効果、様々な物が違うということを具体的に今検証していると聞いております。
従って今日の時点で、どのダムがどうかということについて、お答え出来るという段階にはないと私は承知しておりますが、ダムについては一つ一つ、具体的に検証をしているという今の作業が、これからも続けられるということが、大事ではないかと思います。
(問)先程も質問がありましたが、八ツ場ダムについては、本格工事に取りかかるというお考えはお有りでしょうか。
(答)私は前田元国交大臣がちょうど1年前に継続ということを決定したということを尊重するということまでが、今日の時点で私が言えることだと思っております。
あえて言うならば、早期完成に向けた取組みを進めていくということです。
(問)八ツ場ダムの関係ですが、前政権は官房長官裁定という形で河川整備計画を決めて策定するという形でダムの本体着工の前提としているわけですが、この前政権の裁定というのはどのように踏まえていかれる予定でしょうか。
(答)河川整備計画を策定して進めていくということについては、方向性は私は結構だと思います。
むしろそれは早く決めていくということではないでしょうか。
(問)スケジュール感のようなものはお持ちでしょうか。
(答)現時点で私が答えるだけの十分な調査をしているという段階にございません。
◆2012年12月28日 太田大臣会見要旨◆
http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin121228.html
(問)民主党政権下で独立行政法人改革について、あまり知られていませんが、(改革が)進んでいたようなのですが、やり方に少し問題があるのではないかという指摘もあります。
例えば水資源機構ですが、扇千景さんが国土交通大臣をされていた時にダムは作らない組織に改革されたわけですが、今回、今まで7水系のみのダム開発をしていた組織が、この独法改革という名の下で、海外事業なども受注できるように法律案をいじっているというような話が聞こえてきたのですが、改革の名で焼け太りしてしまうというようなところに、今後どのような観点から大臣としては取り組みをされますでしょうか。
(答)いわゆる行政改革ということについては、稲田さんが大臣になりまして、政府全体の方針として何らかの新たな方針が出てくる段階にございません。したがって大枠としてのそうした方針というものを見ながらものを考えていくべきだろうと思います。
(問)新たに見直しをされますか。
(答)見直しかどうかも含めて、大枠ということについて出て、その下で対応していくと思っています。
もともと私は、個人的なことを申し上げますと今から15年位になりますが、公共事業、例えば今ダムとおっしゃいましたが、細川内ダムとかあるいは徳山ダムというものがございまして、それをやるのかやらないのかということで止まっている段階にありまして、そうしたことをしっかり精査してやりなさいと、かなりイデオロギー的ではなくて具体的な事例を挙げながら国会等で質問をし、具体的に、徳島にある細川内ダムがそこで中止を決定したという事例もございます。
私は公共事業については無駄な物は削る、必要な物はやる、そうした信念をずっと持っていますが、行革のそうした具体的な方向そして対処、そういうことについては、まだ内閣としての大方針が出ていませんので、これからそれらを見て判断したいと思っております。
(中略)
(問)今後の治水のあり方に関する有識者会議をこのまま続行されるということを伺いましたけれども、これまで非公開で、国民には会議を非公開で、記者だけが傍聴できる形になっていたのですが、先程国民が納得できる公共事業ということを仰いました。
ということは、傍聴させてくれと各地の市民団体、住民団体から声が上がっていまして、民主党政権はそれを無視してきましたけれども、太田大臣としては、国民に対して有識者会議を開いていくというお考えはどのように思っておりますでしょうか。
(答)これまで国土交通省として行っているということを、一度よく私としては精査させて頂いて、やるべきもの、そしてやった方がいいもの、これは数人でしっかり落ち着いた論議をした方がいいもの、いろんな形を検討させて頂きたいと思っているところです。