八ッ場ダムの本体建設工事現場で死亡事故が発生したことを国交省八ッ場ダム工事事務所が記者発表しました。
八ッ場ダムの関連工事における死亡事故はこれまでも発生しており、2009年12月には、湖面橋(不動大橋)の建設現場で資材落下による死亡事故が発生しています。
国交省関東地方整備局ホームページより
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/yanba_00000059.html
記者発表資料 八ッ場ダム本体建設工事現場内で死亡事故が発生しました
平成28年10月30日
平成28年10月29日(土)15時頃、八ッ場ダム本体建設工事で使用している建設車輌を修理中に、修理会社の社員が死亡する事故が発生しました。
事故は、地質調査のために掘った横坑の閉塞に伴う岩盤清掃時に使用する水汚泥分離リサイクル車の修理中に、タンクと車体の間に挟まれたものです。
事故原因については、現在調査中です。
工事名 八ッ場ダム本体建設工事
工 期 平成26年8月21日から平成30年10月1日
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上記の記者発表資料では、八ッ場ダム本体建設工事の工期が平成26年8月21日から平成30年10月1日となっています。これは2014年1月8日の八ッ場ダム本体建設工事の入札公告で示された期間で、平成26年8月21日は契約の翌日を意味しています。本体建設工事の第一段階である八ッ場ダムの基礎岩盤の掘削工事は平成27年1月に開始されました。
関連記事を転載します。
◆2016年10月30日 上毛新聞
ー車のタンク下降 下敷き男性死亡 八ッ場ダム工事現場ー
29日午後3時20分ごろ、長野原町川原畑の八ッ場ダム工事現場で、作業用の清掃車を修理していた吾妻郡内の男性作業員が、下降してきた車のタンクの下敷きになり死亡した。
同署によると、男性作業員は午前10時ごろから1人で作業していた。清掃車は汚水を吸引する車両で、長さ9メートル、幅2.5メートル、高さ3.5メートル。搭載のタンク容量は約7トンだった。修理を依頼した会社の従業員が事故に気付き通報した。
◆2016年10月30日 読売新聞群馬版
ー清掃車修理中に男性挟まれ死亡ー
29日午後3時20分頃、長野原町の八ッ場ダム工事現場で、汚水を吸水する清掃車を修理していた吾妻郡の男性会社員が,可動中のタンク(容量7トン)と荷台の間に挟まれ、死亡した。
長野原署の発表によると、清掃車は長さ9メートル27、幅2メートル49、高さ3メートル45。男性は同日午前10時頃から一人で修理をしていた。同署が事故原因を調べている。
◆2016年10月31日 毎日新聞群馬版
http://mainichi.jp/articles/20161031/ddl/k10/040/113000c
ー事故:八ッ場ダム現場、男性作業員死亡 タンク急降下か
29日午後3時20分ごろ、長野原町川原畑の八ッ場ダム建設工事現場で、清掃車を修理していた吾妻郡の作業員男性が、車体とタンクと間に挟まれ、即死した。長野原署は何らかの原因でタンクが急下降したとみて調べている。
国土交通省八ッ場ダム工事事務所と長野原署によると、清掃車は、地質調査で掘った穴を塞ぐ際に排出する汚泥混じりの水を吸引する大型車(長さ約9・3メートル、幅約2・5メートル、高さ約3・5メートル)で、車体後部に上下式のタンク(容量7トン)が取り付けられていた。現場では2018年10月までダムの建設工事が予定されており、この日、男性は午前10時ごろから1人で車の修理作業をしていたという。【杉直樹】
◆2016年10月31日 朝日新聞群馬版
http://www.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20161031100580001.html
ー清掃車の修理中 男性挟まれ死亡ー
長野原町川原畑の八ツ場ダム本体建設工事現場で29日午後3時20分ごろ、清掃車を修理していた修理会社員の男性(23)=吾妻郡=が清掃車のタンクと荷台の間に挟まれ、死亡した。
長野原署などによると、清掃車には汚水を吸い込んで水と汚泥に分離する機能があり、地質調査で掘った横坑をふさぐために持ち込まれていた。男性は清掃車の所有会社から依頼を受けて作業中、タンク部分が下りきて挟まれたという。
—転載終わり—
長野原町川原畑地区にある八ッ場ダム本体工事左岸作業ヤード。作業ヤードの右手の谷間がダムサイト。2016年10月20日撮影。(写真に写っている車両は死亡事故とは関係ありません。)
八ッ場ダム本体工事左岸作業ヤード。コンクリート製造機(バッチャープラント)やダム本体に使用する骨材を貯蔵する骨材びんが並んでいる。2016年10月30日撮影。