2013年1月28日
全国のダム事業の状況をまとめたデータの最新版を以下のページに掲載しました。
https://yamba-net.org/wp/data/
全国のダム事業の見直しを目的としたダム検証は、民主党政権の前原国交大臣のもとで始まりました。昨年12月に政権を奪還した自公政権は、公共事業費の大幅増を掲げており、民主党政権とは方針が違いますが、前政権下のダム検証は同じ枠組みで続けられています。
民主党政権下のダム検証は、国交省の事務方が委員を選定した有識者会議によって、検証の手法を決定しました。これまでのダム事業に深い関わりを持つダム推進派の委員が大半を占める有識者会議では、ダム事業を推進してきた国や県がみずから検証を行うこととし、客観的な事業の見直しは行わない方針を決めました。その結果、検証は当初めざしたダム事業の見直しから大きく後退しました。有識者会議は国や県の検証結果を最後に審議することになっていますが、そこでも座長をはじめとする推進派の委員が、事務方を務める国交省の意向に沿って、検証結果を追認するケースがほとんどです。
中には、今回の検証によって「中止」が決まった事業もありますが、それらはすべて、もともと予算がほとんどついておらず、国や県が中止の意向であったものです。
欧米先進諸国では、公共事業の見直しがしばしば行われており、八ッ場ダム事業のように社会状況から大きくずれた、半世紀以上前の計画に予算が投じられることはありません。
各ダム事業の状況を整理した上記の表を見ると、全国各地のダム事業がブレーキのないまま、進められていることがよくわかります。