八ッ場ダムの事業費において、最も大きな金額を占めるのは道路の建設費用です。
以下の上毛新聞の記事によれば、水没する道路の代わりとなる新たな道路の工事(補償工事)に約1200億円が投入され、来月すべて完了するとのことです。
記事を読むと、道路工事はこれですべて終わるように受け取れますが、補償工事以外の道路建設がまだ残されています。JR川原湯温泉新駅周辺の道路工事や、川原湯地区の打越代替地と上湯原代替地を結ぶ町道の建設も、これからです。
◆2017年5月17日 上毛新聞
http://www.jomo-news.co.jp/ns/2314949521676907/news.html
ー八ツ場付け替え道路24キロ 来月24日に全通 ー
八ツ場ダム(群馬県長野原町)建設に伴う生活再建事業で、群馬県は16日、水没する道路に代わり、「付け替え道路」として整備を進めてきた国道と県道が、6月24日に全線開通すると発表した。
特定ダム対策課によると、同日開通するのは同町長野原の県道林長野原線長野原諏訪大橋から町役場付近の約500メートル。同所の町道長野原向原線の約800メートルも合わせて開通し、県と町は同日、開通式典を開く。
付け替え道路は1995年度に着工し、新たな開通区間を含めた総延長は24.4キロになる。国と県はこれまでに国道145号八ッ場バイパス(10.8キロ)などを整備。総工費約1200億円が投入された。
水没関係5地区連合対策委員会の野口貞夫委員長(73)=同町川原畑=は「今はやっとここまできたという思いだ。大柏木トンネルの県道利用や各地区の町道整備など、さらなる利便性の向上に期待している」と話す。
ダム建設に伴い国道145号と並行していたJR吾妻線も2014年の八ッ場大橋完成に合わせ、主に完成後のダム睾丸を通るルートに変更した。
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写真=付け替え国道は、八ッ場ダムの補償工事の中で最も多くの工事費が投入されてきた。草津温泉への観光客の利用が多い。ダム予定地域(横壁地区)からは、草津白根山が見える。
写真=建設中の八ッ場大橋(2016年4月18日撮影)。ダムに沈む町道の栄橋の補償として建設。県道川原畑・大戸線の一部。
写真=長野原草津口駅の上流側に建設された町道の白砂川橋。周辺はダム湖より上流側にあって水没しないが、いくつもの巨大な橋が建設され、景観が一変。橋の左側に真田氏ゆかりの長野原城址と長野原諏訪神社。橋の手前には旧国道が走っているが、人口減少の影響でシャッターが閉まっている店舗も。