水源開発問題全国連絡会では、今年の全国集会で大阪府の安威川ダム問題を取り上げるとのことです。例年、水源連では全国各地のダム建設地で集会を開催しており、現地見学も行われます。
詳細が決まりましたら、こちらのページに追記します。
安威川ダムは大阪府が淀川の支川・安威川に建設するロックフィルダムで、総貯水容量が1,800万㎥もあって、都道府県が造る補助ダムとしてはかなり大きなダムです。
(注)補助ダム:国の補助金で都道府県が建設するダム。
安威川ダム建設事務所では、「本体工事に現地着手し、2020年(平成32年)東京オリンピックイヤー完成を目指して、治水効果の早期発現と魅力ある地域づくりに向けて事業を推進していきます」と説明しており、八ッ場ダムと事業の進捗状況が似通っているようです。
(「ようこそ安威川ダム建設事務所へ」)
安威川ダムに反対する住民らは、2014年には安威川ダムへの公金差止請求訴訟を提起しました。現在、大阪地方裁判所で審理が行われています。
裁判の主な争点は、
①ダムサイトの地質地盤が脆弱で危険であること、
②ダムによる治水対策が有効ではなく、ダムでは氾濫を防止できないことです。
安威川ダムは大阪の市街地につくられるダムで、ダム予定地から数キロメートルより下流域は内水氾濫域になっています(右図参照)。内水氾濫域はそこで降った雨が掃けきれずに溢れてしまう区域ですから、ダムで河川の水位を下げても氾濫を抑制することはできません。
事業評価の資料を見ると、治水対策として無意味な事業に公金を投じるために、過大な治水効果が喧伝されていることがわかります。(参照:大阪府公式サイトより「「安威川ダム建設事業の事業評価について」)
大阪府は現在、安威川ダムの事業費増額(約1314億円→ 1536億円)を計画しており、府民の意見を募集中です。募集期間は7/11~8/16です。大阪府の公式サイトに説明が掲載されています。
http://www.pref.osaka.lg.jp/kasenseibi/keikaku/h29-aigawahyouka.html
★(大阪府公式サイト〉より「安威川ダム建設事業の事業評価について」
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/4127/00259220/cf_ad-jigyouhyoukanituite.pdf
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