九州・熊本より、川辺川ダム予定地の村長が、ダム反対を表明したとのニュースが飛び込んできました。
2006年11月7日 Yomiuri On Line より
「川辺川ダム建設反対、熊本・相良村長が表明」
国土交通省が計画する川辺川ダム予定地である熊本県相良村の矢上雅義村長は7日、同村で会見し「治水対策や産業振興などの面からダムは必要ないとの認識に至った」と述べ、ダム建設に反対の考えを初めて表明した。
地元12市町村でつくるダム建設促進協議会からは退会する方針。近く同省や県に伝える。予定地自治体トップの反対表明で、ダム建設は大きな影響を受けることになる。
矢上村長は川辺川下流域などの治水対策は河川改修で対応できるという自身の考えを示し、「現状ではダム建設の必要はない。清流の川辺川は現状のままの方が村の産業振興にもつながり、村の財産として将来に残したい」と話した。
矢上村長は今年7月、同ダムの目的の一つである流域6市町村に農業用水を供給する川辺川利水事業について、村の財政難などを理由に不参加の考えを明らかにしていた。
一方、同省九州地方整備局の幹部は「寝耳に水の発言で驚いている。今、なぜダム反対を言い出したか分からない。矢上村長の真意を確認した上で、対応を検討したい」と話している。
川辺川ダムは、1966年に建設計画が発表されたアーチ式コンクリートダム(堤高約107メートル)。治水、発電、流水量維持、かんがい(利水)の四つが目的で、総貯水容量は1億3300万立方メートル。総事業費は約3300億円。事業費は2005年度末で約2000億円(事業費ベース)がすでにつぎ込まれている。